ども、ハムステーキに目がない岡田達也です。

 

 

 

 

我が父・隆夫さん(88)は、

現在、介護医療院にて入院、療養、リハビリ中。


ってことで、昨日のつづき。

 

 

 *

 

 

看護師さん、介護士さん、理学療法士さん、リハビリ担当の方、デイサービス担当の方など、

 

総勢6名の「チーム隆夫」さんとの話し合い。

 

 

リハビリの様子、現在の生活、家族としての今後の希望、帰宅した場合の問題点……

 

なにぶん僕自身が初めてのことなので、

 

隅から隅まで説明してもらわないと理解できないことも多く、

 

たくさん質問して時間がかかってしまった。

 

 

ようやく一段落したところで、担当看護師のKさんが言った。

 

「それでは、ここから先はお父さまも含めての話し合いになりますので、お呼びしますね」

 

「お願いします」

 

 

しばらくしてーー

 

車イスに乗った隆夫さんが部屋に入ってきた。

 

そして、円陣になって座っているスタッフさんと僕を見て、こう言った。

 

「おっ! 首脳陣が揃っておりますなぁ! これはもしや首脳会談が開かれているのでしょうかっ!?」

 

 

……おい

 

……おいおい

 

ちゃちゃ入れてんじゃね~よ

 

あんたの残りの人生を有効に過ごせるようにするためにはどうすればいいか?をみんなで真剣に考えてたんだよ

 

なに挨拶代わりのジャブをかましてんだよ?

 

いらね~んだよ、そういうの

 

悔しいけどスタッフさんたちが笑ってるし



Kさんが言った。

 

「そうですよ、首脳会談ですよ(笑)。今からは岡田さんも交えての話になりますからね~」

 

「どうぞ、どうぞ、何でも話しますよ!」

 

「(笑)」

 

 

……ダメだ

 

……この人、俺に似てる

 

あ、逆か?

 

俺、この人に似てるわ

 

悲しいかな、親子でお調子者だ
 

 

隆夫さんは車イスを進ませた。

 

外から円陣の中に入って直進しているので、どうしてもみんなに背中を見せてしまう形になる。

 

Kさんが言った。

 

「岡田さん、こっち向きましょうか?」

 

「あぁ、失礼! 首脳陣にお尻を向けるなんて失礼極まりないですなぁ! グフェフェフェフェ(笑)」

 

「(私を除く全員爆笑)」

 

 

……背中、な?

 

……車イスに座ってるんだからお尻向けてるんじゃないんだよ??

 

わかるよ

 

ジョークなのはわかるよ

 

悔しいのはみなさんが笑ってるってことなんだよ

 

 

一通りの話をして、隆夫さんが先に部屋を出ることになった。

 

部屋を出る際、隆夫さんが言った。

 

「達也くん!」

 

「?」

 

「こちらのみなさんはよ~うしてくださってなぁ! 深々と頭を下げてお礼を言って!」

 

「……本当に父がお世話になっております」

 

「もっと深く!」

 

「……」

 

僕は深々とお辞儀をした。

 

 

こうして「チーム隆夫」による首脳会談が行われた。

 

隆夫さんが退席した後、看護師さんがポツリと言った。

 

「いい親子ですね」

 

「そうでしょうか?」

 

「えぇ、笑いが絶えませんし」

 

「他の方から見たらそうかもしれませんが、当事者は笑えないことも多いです」

 

「(笑)」

 

 

 *

 

 

まだ退院が決まったわけじゃない。

 

その光が見えてきたという段階だ。

 

先のことはどうなるかわからない。

 

だけど、これだけ多くの方に支えられているのだ。

 

我々親子が前進する姿勢だけでも持っていなければ、スタッフさんたちに申し訳ない。

 

少しずつ、少しずつでも進んでいけたらと思う。

 

 

 

 

では、また。

 

 

 

 

追伸

 

オンライントークショー『東京砂漠』

 

次回は1月20(土)19時~

 

 

出演者への質問、試聴に関しての質問などございましたらメッセージを送ってください!

 

お待ちしています!