ども、自分で作るタコスがウマすぎて「前世はメキシコ人だったのかも」と思った岡田達也です。
昨日、書くのを忘れてました。
キャラメルボックスの東京公演が始まりました。
25日まで、サンシャイン劇場でやっております。
残念ですが、僕は今回観劇できそうにないので、みなさまの感想が聞けたら嬉しいです。
よろしければ劇場に足をお運びください。
* * *
我が父・隆夫さん(88)は、
現在、介護療院にて入院リハビリ中。
甲状腺機能の低下が見受けられるらしく、明日、朝一番で別の病院へ診察に行くことになった。
外出に際して「帽子とブレザーを用意してほしい」との連絡あり。
車イスで移動して診察するだけだろ?
なんだ、その気合の入れようは?
と、ちょっと引き気味になったのは本当のことだが、ここは本人の満足するようにしてあげたい。
ブレザーを引っ張り出して準備しておいた。
昨日の午後
洗濯物の引き取りと、差し入れのため、病院に行く予定にしていた。
その直前、メールが入った。
「金曜日、外出するので散髪してほしい」
「了解しました」
「金曜日、外出するので父愛用の髭剃りを1本持ってきてほしい」
「了解しました」
……すげ~な
……このオヤジ、気合が違うぞ
世の中には
勝負服、勝負パンツ、勝負色など、
ここ一番の勝負どきに、験を担ぐものはいろいろあるらしい。
この殿様(隆夫さんのことです)は、てっぺんからつま先まで満足いく”勝負身なり”でないと、出かける気にもならないようだ。
*
「じゃ散髪しようか?」
「頼むわ! たっちゃんは上手いけなぁ!」
「ありがとうございます」
「たっちゃんは上手いけなぁ!」
「……ありがとうございます」
「看護師さんが褒めとったけなぁ!」
「……ありがとうございます」
「たっちゃんはーー」
「もういいよ」
散髪開始。
「で、髭剃りは持ってきてくれたか?」
「うん。お風呂セットの中に入れておくから、明日、お風呂の時間に剃りなよ」
「今、剃ろうかと思っとっただけど」
「あのさ、」
「?」
「金曜日の外出のための髭剃りでしょ?」
「あぁ」
「今剃ったら、また伸びるよ」
「あぁ、そうか」
「うん」
「……伸びるか」
「……」
「そうだなぁ! 明日にするわ!」
「そうしなよ」
「明後日、ブレザーも頼むな」
「もう用意してあるけど。あのさ、ブレザーじゃないとダメ?」
「え?」
「明後日、雪が降るらしくて。かなり寒いよ」
「寒いんか?」
「うん」
「……寒いんか」
「……」
「なんでもええわ」
「え?」
「温かければブレザーじゃなくてもなんでもええわ」
「うん、その方が良い。そうしよう」
「病人だけなぁ! 風邪ひくわけにもいかんしなぁ! 甲状腺の機能が低下しとるしなぁ!」
「……」
「温かい方がええなぁ!」
「……」
「なんでもえぇ」
「……」
「たっちゃんに任せるわ!」
「了解です」
一通り、散髪が進んでーー
「こんな感じでどう?」
「ええなぁ、ええなぁ!」
「ありがとうございます」
「前髪は?」
「切るほど無いよ」
「あぁ」
「……」
「……切るほどないか」
「うん」
「そうか」
「……」
「じゃ、襟足をなぁ、電気カミソリのきわ剃りで切ってくれ!」
「かしこまりまりました」
襟足カット終了。
「ええなぁ、ええなぁ!」
「ありがとうございます」
「これで金曜日は大丈夫だ!」
*
よかった、よかった
これで「大丈夫」らしい
本人が気持ち良く出かけられるのは大事なことだよ
ただ、心配なのは天気だなぁ
お願いだから積もらないでくれないかな
朝から雪搔きなんてことになったら大変だもんな
ってことで、
もしも明日、更新がなければ「朝からバタバタしてるな、あいつ」とご理解ください。
では、また。