ども、トルティーヤで巻かれたい岡田達也です。
我が父・隆夫さん(88)は
現在、介護病院にて入院療養中。
*
そんな隆夫さんには、5歳年下の多鶴子さんという妹がいる。
隆夫さんと多鶴子さんとは犬猿の仲……
じゃなかった
宿敵……
でもないな
ゴジラとガメラ……
なんか違うな
ジャイアンとジャイ子のような、
そう、そんな、とても仲が良い素敵な兄妹だ。
この多鶴子さん、「愛と毒」でできている。
*
昨日の夜
久しぶりに多鶴子さんから電話がかかってきた。
「たつや!」
「久しぶり」
「「久しぶり」じゃないわよっ!」
「どうした?」
「お兄ちゃんから電話がかかってきたのよ!」
「あぁ、何日か前に「調子がいいから電話かけてみる」って言ってたよ」
「心臓が止まるかと思ったわ!」
「なんで?」
「あんたがね!」
「なに?」
「最近、お兄ちゃんの様子を連絡してくれなかったからーー」
「ごめん、ごめん。こっちもバタバタしてたんだよ」
「「あぁ、連絡がないってことは、お兄ちゃんは安らかに天に召されて、達也がちゃんと事後処理して、平穏無事に暮らしてるんだろうな。よかった。よかった」って思うじゃない!」
「なんでそうなるんだよっ!(笑)」
「思うわよ~! 「あぁ、秀子ちゃん(隆夫さんの妻、私の母)がちゃんと迎えに来てくれたんだなぁ。良かったなぁ」って!」
「だから、その考え方、おかしいだろっ!(笑)」
「それなのに電話がかかってきたもんだから、「ひょえ~、今どきはあの世とも電話できるようになったの? すごい世の中になったもんね~」って腰が抜けるかと思ったわよっ!」
「そんな世の中になってね~し!(笑)」
「だから一声目に「あれ、お兄ちゃん、生きてるの?」って訊いちゃったじゃない!」
「(笑)」
「なんか元気そうで、驚いちゃった」
「11月に入ってから容体が安定してね、おかげさまで介護施設に転院できるところまで復活した」
「あ、そう」
「介護施設はどこ?」
「○○病院」
「あぁ!」
「知ってる?」
「知ってるも何も、あそこは元々精神科の病院だったでしょ?」
「うん」
「それで別の場所に介護施設も作ったのよね」
「よく知ってるね~」
「ヒロさん(多鶴子さんの旦那様。40年ほど前にお亡くなりになった)が○○病院にはお世話になってたから。ほら、ヒロさん、重度のアル中だったじゃない?」
「あぁ、そうだったねぇ(笑)」
「そりゃ、もう、長いこと通わせてもらったわよ。入院もしてたし。あははははは(笑)」
「……笑うところか?」
「だって何年前の話よ? 笑い話にしないでどうするの?」
「まぁ、そうだけど」
「でも、お兄ちゃん、無事に転院できたんだね」
「要介護にはなったけど」
「それは私だって要支援なんだから。年齢考えたら普通でしょ?」
「そう思ってるよ」
「それよりも、あんたーー」
「なに?」
「まずいわよ」
「なにが?」
「この危機を乗り越えたってことは、お兄ちゃん、行くわよ」
「逝く?」
「逝くじゃなくて、長生きするってことよ!」
「あぁ」
「100歳は見えてきたわね」
「勘弁してよ」
「少なくとも、私が先にこの世からいなくなるのは間違いないわ」
「いやいやいや」
「たつや!」
「?」
「悪いけど、私、お兄ちゃんより先に逝くからね。私が死んだ後のこと、よろしく頼むね」
「俺、葬儀屋じゃないぞ」
「でもまぁ、もうしばらくお兄ちゃんに付き合ってあげてね」
「100歳は勘弁してほしいけど、がんばるよ」
*
愉快な叔母との電話で、たくさん笑って元気になった。
笑うっていう行為は精神衛生上とても良い。
(私の場合は)
親族にこういうキャラがいてくれることにも感謝せねば。
では、また。
追伸 その1
次回の東京砂漠です。
12月16日(土) 21時~
追伸その2
大好きな空間でした。
良い作品に出合わせてくれた劇場に感謝。