ども、お隣の家から猪の肉をおすそ分けしてもらった岡田達也です。

 

 

 

 

本日

 

入院療養中の父・隆夫さん(88)が

2ヶ月ぶりに帰宅する予定だったけど

諸事情により延期となった。

 

けして体調不良によるものではないので

ご安心ください。

 

ってことで

今日は面会だけになりました。

 

たこまさを差し入れしてきます。

 

 

 * * *

 

 

今、とある現場でアルバイトしている。

 

僕より数日遅く入ってきたKさん(推定年齢65歳)は

いろんな現場を経験してきた方らしく

 

知識も豊富で

仕事も早く

道具も自分の物を持参してきているくらいのスペシャリスト。

 

陽気で、話好きで、気の良い方だ。

 

昨日の休憩中

そのKさんに話しかけられた。

 

 

「岡田さんはなぁーー」

 

「なんでしょう?」

 

「インストラクター、やればいいのに」

 

「……えっ?」

 

「インストラクター」

 

 

Kさん

突然、何を言いだすんだ?

 

 

「何のですか?」

 

「スポーツジムの」

 

「スポーツできそうに見えますか?」

 

「あぁ、動けそうな体に見えるで!」

 

 

これは素直にうれしい。

 

昔、「ジャージブス」と呼ばれていた頃の自分に聞かせてやりたい。

泣いて喜ぶだろう。

 

芝居を続けてきて良かった。

 

 

「ありがとうございます」

 

「ワシ、今なぁ、○○○○っていうスポーツクラブに通っとってなぁ」

 

 

鳥取の年配の男性の多くは

「ワシ」という一人称を好んで使う。

 

 

「あぁ、あそこですね、知ってます。エアロビとかされるんですか?」

 

「いや、そんなんはせん。ランニングマシンに乗って2時間歩いとるだが」

 

「ええっ!?」

 

「毎日なぁ!」

 

「それはすごいですね!」

 

「うん。足腰は鍛えとかんとな!」

 

「賛成です」

 

 

Kさん

えらいです

 

歩くのが嫌いなうちの父親に聞かせてやりたいっす


 

「で、スタジオでやっとるメニューは、外から見るだけだけどーー」

 

「はい」

 

「人気があるインストラクターと、そうでもないインストラクターがおるみたいで」

 

「わかるんですか?」

 

「そりゃ、参加者の数が違うわいな」

 

「あぁ、なるほど」

 

「よう見とったら(※)、人気がある人はしゃべりがウマいだが」

(※ 鳥取弁で注意深くの意)

 

「(笑)」

 

「動きながらキレ良くしゃべるって、たぶんあれは難しいでなぁ」

 

「そうですね。実は僕も東京でインストラクターの真似事みたいなことはしていたんですよ」

 

「やっぱり!」


「動きながら、次の動作を説明するためにしゃべるのは、かなり難易度が高いです」

 

「だでなぁ!」

 

「はい」

 

「岡田さんはできるで!」

 

「(笑)」

 

「スポーツできそうだしなぁ!」

 

「ありがとうございます(笑)」

 

「それになぁ!」

 

「?」

 

「しゃべりが、鳥取のもんと違う!」

 

「いやいや、僕も鳥取生まれですから!(笑)」

 

「いや、こう、なんちゅうか、洗練されとる!」

 

「(笑)」

 

「ワシらとはちがう!」

 

「(笑)」

 

 

Kさん

どうしてほめ殺しするんだろう?

 

 

「後ろ姿からも、オーラが出とるし!」

 

「(笑)」

 

 

……Kさん

誰かに「あいつをおだてておけ」って指令出されたのかな?

 

 

「インストラクターに向いとる!」

 

「(笑)」

 

「岡田さんのクラスは人気出るで!」

 

「この年齢じゃ雇ってもらえませんよ!(笑)」

 

「岡田さんがやるなら、ワシもエアロビクスやるけなぁ!」

 

「ありがとうございます(笑)」

 

 

 *

 

 

褒められて悪い気はしないけど……

 

Kさん

ひょっとして

俺のことが好きなんだろうか???

 

……

……

 

明日の現場を楽しみにしておこう。

 


 

 

では、また。

 

 

 

 

追伸

 

次回の『東京砂漠』です!