ども、Mリーグの開幕を心待ちにしている岡田達也です。

 

 

 

 

 

今回の鳥取への帰省は

 

『サンライズ出雲』と『スーパーいなば』という

 

鉄道ファンにはたまらないであろう乗り継ぎで帰ってきた。

 

 

5日の朝8時30分

 

鳥取駅に着いたところ

 

目の前のホームに憧れの列車が止まっていた。

 

 

『トワイライトエクスプレス 瑞風』

 

 

 

今、「旅行に行くならどこに行きたい?」と問われれば

 

間違いなく「瑞風に乗って周遊したい」と答える。

 

人生の夢の1つと言っていい。

 

 

 *

 

 

僕は普段から写真を撮る習慣がない。

 

撮ったとしても一週間に5~10枚がせいぜいだ。

 

そんなズボラな男だが

 

こんな機会は滅多に無いだろうと思いスマホを構えた。

 

 

何枚か撮ってみた。

 

ところが……

 

撮った写真を見てみると

 

どれもこれも写りが悪い。

 

構図が決まらないというか、

 

高貴で迫力ある感じが伝わらないというか、

 

とにかく瑞風の良さが見えない。

 

 

もちろん

 

僕の美的センスの無さも原因なんだろうけど

 

(壊滅的と言っていい)

 

もう一つには

 

“写真を撮り慣れていない”ことが大きい気がする。

 

 

いつだって、どこだって、

 

「これは!」と思い立ったらすぐにカメラを構える人がいるけど

 

本当にうらやましい。

 

その敏捷性を持ち合わせていないので

 

いつまで経っても上達しないのだ。

 

「回数はウソをつかない」のは

 

何事にも共通するのではなかろうか?

 

 

撮った写真を見ながら

 

思わず独り言が口をついて出た。

 

「ダメだ、こりゃ」

 

 

とーー

 

よほど、このおじさんの落胆が伝わったのだろう。

 

僕の後ろにいたお姉さん(推定年齢30代後半)が

 

「良かったら撮りましょうか?」

 

と声をかけてくれた。

 

そこまで執着するつもりもなかったけど

 

せっかくの厚意なのでお願いすることにし

 

スマホを渡した。

 

 

「縦、横、どちらが良いですか?」

 

「じゃ、縦でお願いします」

 

「横も撮りましょうか?」

 

 

親切な人だな……

 

 

「あ、いや、縦だけで大丈夫です」

 

「枚数は?」

 

「え?」

 

「何枚くらい撮りましょう?」

 

 

ずいぶん親切な人だな

 

生まれてこの方、枚数を訊かれたことないぞ……

 

 

「いや、そんなにはーー」

 

「10枚くらいいっちゃいます?」

 

 

いらない

 

10枚もいらない

 

 

「1枚で大丈夫です」

 

「じゃ、3枚撮りますね!」

 

 

聞いてるか、人の話?

 

 

「お願いします」

 

「はい、笑って!」

 

「……」

 

 

この人、プロのカメラマンなのか?

 

 

「はい、撮れました!」

 

「ありがとうございます」

 

「確認してください。イマイチなら、もう一度撮りますので!」

 

 

ホントに良い人なんだな……

 

 

「あ、これで十分です」

 

「良かったです!」

 

「あの~、今度は私が撮りましょうか?」

 

「いえ、けっこうです」

 

「え?」

 

「私、自分が写るのは嫌いなんで」

 

「そうなんですか」

 

「でも、撮るのは大好きなんです!」

 

「はぁ」

 

 

 *

 

 

見知らぬお姉さん

 

ありがとうございました。

 

 

 

当たり前の話だけどーー

 

写真に対する距離感ってのは

 

人それぞれなんですね。
 

 

芝居の本番中くらい

 

共演者と一緒に写真を撮って

 

いっぱいアップして

 

宣伝に励まなければダメだという自覚はあるんだけど……

 

おじさん世代には難しい課題です。

 

 

 

 

 

では、また。