ども、ようやく新しいキャッシュカードが届いたので干からびないで済みそうな岡田達也です。

 

 

 

 

 

昨日の朝

 

テレビを観ていたら

 

「鳥取の最高気温が38度まで上がる予想」

 

と出ていた。

 

 

ヤバいな

 

日本で一番暑くなるのか……

 

 

我が父・隆夫さん(88)が

 

干からびてしまうのではないか?と心配になったので

 

「クーラーと扇風機に張り付いておくように」とメールを送った。

 

 

数時間後

 

長文の返信があった。

 

 

とても元気そうで

 

夏バテとも無縁な内容だったので安心したのだが

 

ただ一つ

 

大きな問題が書かれていた。

 

 

「木村さんは、会社と勤務の事て話し合ったが結果後2日間勤務して退職すると言ってました、残念むねんですがこればかりは仕方ありません」

 

(原文まま)

 

 

木村さんとは

 

隆夫さんが通うパチンコ屋の中にある食堂で働いている

 

60代半ばのお姉さん。

 

いつも明るく、元気に接客するので

 

常連さんたちに大変人気がある。

 

 

もちろん隆夫さんもその中の1人で

 

やれ「今日は丼の底にチャーシューが1枚隠してあったけなぁ! 木村さんがサービスしてくれたんだろうやぁ! グフェフェフェフェ(笑)」だの

 

パチンコ屋まで車で送った際に

 

「あっ! 木村さんがこっちを見とる! (自分を)待っとってくれとるんだなぁ! グフェフェフェフェ(笑)」だの

 

「今日は木村さんが休みだけなぁ。もう一人の人は愛想がないけ、お昼を食べたくないなぁ」など

 

と、木村さんに夢中で

 

毎日、彼女の話題を聞かされていた。

 

 

そんな、88歳で中2病の隆夫さんにとって

 

木村さんの退職はあまりにも大きな出来事だと思われる。

 

 

これはある意味の失恋と言ってもいい。

 

 

寅さんには、ことあるごとにマドンナが出現するけど

 

この先、隆夫さんに出会いがあるとは到底思えない。
 

気温で干からびなくても

 

心が干からびてしまうのではないだろうか?

 

それが心配だ。

 

 

今日が木村さんの最終日なので

 

バラの花束でも持って行けば良さそうなものだが

 

最近の暑さで外出が億劫になっているらしく期待はできない。

 

 

まぁ、個人的に連絡先も知っているし

 

仲良しグループでたまに飲みに行ったりすることもあるので

 

永遠のお別れではないけど

 

隆夫さんの落胆ぶりは容易に想像がつく。

 

 

仕方がないので今日も励ましのメールを送るつもりだが……

 

「また、一緒に飲みにいけばいいじゃない?」

 

「世の中の女性は木村さんだけじゃないよ」
 

「今度、俺がラーメン作るとき、チャーシューを1枚多く入れてあげるから」

 

いったい、どんな言葉をかけてあげれば隆夫さんの気持ちがダウンしないですむのか?

 

思案中だが、まだ名案が思い浮かばないでいる。

 

 

 *

 

 

人は、いくつになっても恋する生き物らしい。

 

ま、それも生きてる証拠だ。

 

 

 

 

 

では、また。