ども、日傘の購入を検討し始めた岡田達也です。

 

 

 

 

 

今、稽古のすき間を縫って

 

かき氷販売のお手伝いをしている。

 

 

 

販売のお手伝いをしておきながら

 

こんなこと書くのは不謹慎なのを承知の上で……

 

いや~

 

たまげる

 

ビックリするほどお客さんが並ぶ

 

ちょっとやそっとじゃない

 

長ければ60分以上の待ち時間になる

 

それが延々続いたりするのだから

 

かき氷の人気のすごさを思い知らされる。

 

 

 *

 

 

お母さんたちに手を引かれた

 

3人の女の子が並んでくれた。

 

幼稚園仲間だそうで(年中さんって言ってたけど何歳なんだろう?)

 

顔は似てない。

 

が、みんな背格好は同じくらい

 

しかも、おそろいの衣装と麦わら帽子を被っているので

 

遠めにみたら三つ子にも見える。

 

とてもかわいらしい。

 

 

しばらく並んでもらうことになるので

 

ポケットに忍ばせておいたミルクキャラメルを3人にプレゼントした。

 

 

「ありがとうございます!」

 

わっ

 

なんてできた子たちなんだ

 

3人とも受け取るたびに大きな声でお礼を言ってくれるなんて。

 

 

つい話しかけてしまった。

 

「みんなえらいね! 大人になってもお礼を言える人でいようね!」

 

「は~いっ!」

 

「いいぞ!」

 

 

そこまでは良かったのだがーー

 

 

一人の子が言った。

 

「わたしねおおきくなったらプリキュアになるの!」

 

あぁ

 

申し訳ない

 

おじさんはねプリキュアがわからないんだよ

 

たしか女の子が好きなキャラクターだったかな?

 

 

思案しているともう一人の女の子が負けじと声を上げた。

 

「わたしねおおきくなったらひこうきになるの!」

 

……え?

 

……飛行機になるの??

 

すかさずお母さんが小声でフォローしてくれた。

 

「あ、パイロットのことです」

 

「あぁ!」

 

僕は女の子に向き直って言った。

 

「いいね! じゃ、大きくなったら空を飛ぶんだね?」

 

「うん、ひこうきになるの!」

 

「……」

 

 

と、もう一人の女の子も必死に食らい付いてきた。

 

「わたしねおおきくなったらバナナになるの!」

 

「……ば、ばなな?」

 

すかさずお母さんがフォローしてくれた。

 

「すみません、この子バナナが好きなんです(笑)」

 

僕は女の子に向き直って言った。

 

「あのね、バナナになるのは難しいから、バナナを作る人か、バナナを使って料理する人になろうか?」

 

 

「わたしバナナになる!」

 

「いや、バナナそのものにはーー」

 

「わたしねおおきくなったらひこうきになるの!」

 

「あ、それだと本体ってことになっちゃうから、パイローー」

 

「わたしはプリキュア!」

 

「あ、そうだね、プリキュアはなれるかもしれないね。よくわからないけーー」

 

「バナナになるの!」

 

「いや、だからーー」

 

「ひこうき!」

 

「それはーー」

 

「プリキュア!」

 

 

それから数分間

 

僕は彼女たちに掴まれたまま

 

将来の夢を浴びせ続けられた。

 

 

 *

 

 

食べ終わった後

 

3人が駆け寄ってくれて

 

「バイバイ、バイバイ!」

 

って、力いっぱい手を振ってくれた。

 

 

それにしても

 

子供のスタミナって底なしなんだな……

 

 

子供たちに嫌われなくて良かったと

 

胸を撫で下ろした日。

 

 

 

 

 

では、また。