ども、『だが、情熱はある』が終わってしまい残念な岡田達也です。

 

 

 

 

 

昨日の日記で

 

昔のチケット予約は大変だったという話を書いた。

 

 

で、思い出した劇団の昔話。

 

 

 *

 

 

僕が入団した当時(1992年)

 

キャラメルボックスの予約も電話がメインだった。

 

 

先行予約開始日のスタート時間なんか

 

そりゃ、もう、電話が鳴りっぱなしで大変だった。

 

制作スタッフだけじゃ手が足りなかったので

 

役者も電話予約を受けていたくらい。

 

 

で、

 

予約時間と稽古時間が被っているときがあって

 

(というか、ほとんどがそうだった)

 

出番のない役者が3~4人ずつ

 

1時間交代で電話番をしていた。

 

 

当時

 

稽古場にいることがプレッシャーでしかなく

 

精神的に辛い時間だったので

 

(技術もなく、心も弱かったんです。察してください)

 

この電話番が回ってくるのを首を長くして待っていた。

 

 

さておきーー

 

最初のころは

 

「キャラメルボックスの岡田達也が承りました」

 

と言っても

 

お客さんが僕のことを知ってるはずもなく何の反応も無かったんだけど

 

舞台に1本立つたびに

 

名前を覚えてくださるお客さんが増えていった。

 

 

「あ、この間、初舞台だった子だよね?」

 

「新人さんだよね? がんばってね!」

 

「あぁ、岡田くんね。覚えておくから」

 

 

こんな言葉が、どれほど嬉しかったか

 

 

僕がキャラメルボックスを知るよりも前から

 

劇団を応援してくださっている方も多くて

 

そんな方々に

 

少しずつ少しずつ名前を覚えてもらっているという手応え。

 

 

僕にとって

 

“お客さんに認知してもらえること”はとても大切で

 

なぜなら

 

それこそが、本当の意味で、劇団の仲間にしてもらえるような気がしていたから。

 

(今でもその思いは変わらないです)

 

 

そして

 

「がんばってね!」

 

「覚えておくよ!」

 

が、

 

「この間の芝居、良かったよ!」

 

「面白かったです!」

 

に変わっていき

 

 

中には

 

「えぇ? 岡田達也? 本物ですか??? うれしい!」

 

と喜んでくれる人もいれば

 

「わ、セクハラ大王か! 残念だ(笑)」

 

と、当時の僕のキャッチフレーズを覚えていて

 

(現代ではとても使えませんな)

 

笑いにしてくれた人もいた。

 

 

そんな時期が何年くらい続いただろう?

 

キャラメルボックスではけっこう長い期間

 

役者が電話を受けていた。

 

それはとても素敵なサービスだったと思う。

 

 

電話予約が少なくなってきた今

 

もうそんな機会はないだろうけど

 

とても大事な時間だった

 

……という思い出話。

 

 

 *

 

 

電話ではありませんが

 

キャスト先行予約始まってます。

 

 

 

 

 

 

では、また。