ども、修学旅行の中学生に受けがいい岡田達也です。
昨日の日記で
私の新説を唱えた。
「落とし物に不思議な落とし物あり、忘れ物に不思議な忘れ物はなし」
自分で言っていおいて名言だと思う。
父・隆夫さん(88)が
財布を忘れたり、携帯を失くすたびに
“イラっとスイッチ”が入ってしまう自分だけど
そんな僕自身も
55年の人生で
財布を落とした(失くした)経験が2度もある。
これが多いのか、少ないのかわからないが
背中が寒くなったことは強烈に覚えている。
幸い、僕は現金を大量に持ち歩く男ではなかったのでーー
(というか大量の現金を持っていなかった。今もな)
いつだって財布の中のお札は薄く
その代わり
あらゆるお店のポイントカードが幅を利かせていた。
(キャッシュレスな現代では考えにくいけど、昭和・平成には財布に札束が入っている大人もたくさんいたんですよ)
初めて財布を失くしたとき
キャッシュカードの再発行
運転免許証の再発行
お店のポイントカード
これらの手間が本当に苦痛だった。
その経験があるから
「財布だけは失くさないようにしよう」
そう心に誓ったはずなのに
それから10年後くらいにやってしまった。
それは新宿のスポーツクラブに行ったときで
トレーニングを終えて帰り支度をしているときに
財布が無いことに気付いた。
そのときの気持ちも鮮明に思いだせる。
「あぁ!」
「あぁ!」
「やっちまった!」
「たのむ!」
「金はくれてやるからカードは返してくれ!」だ。
大慌てで探したところ
更衣室のゴミ箱に財布が捨ててあった。
現金だけ抜かれて。
「……ふん、多少の金などくれてやるわ。免許証もキャッシュカードも残ってるから良しとしよう。つーか、わずかしか入ってなくてガッカリしたんじゃないのか? 相手が悪かったな。あと5年後だったら100万円入っている予定だったんだよ。ざまーみろ」
と強がってみたものの
心の中では号泣したのが懐かしい。
*
「二度あることは三度ある」という。
「高齢者は幼児返りしやすい」と聞く。
隆夫さんの失くし物も心配だが
自分自身の財布にも大いに不安がある。
どうかこの先の人生で
「なんでこんなところに落としたんだ?」
という事態が起きませんように。
……って、起きるから不思議なんだよな。
では、また。