ども、GWはどこにも行かず働きづめの予定になっている岡田達也です。
JA(農業協同組合)の販売店によく行く。
なんと言っても野菜が安い。
これでもかってほど安い。
安いだけじゃない。
野菜がみんな立派なのだ。
スーパーに並んでいる商品とは一味ちがう。
例えば
ネギの太さは筒井俊作(劇団の後輩)並みだし
ほうれん草の葉っぱの頑丈さは筒井俊作の髪の毛並みだし
キャベツの太り具合は筒井俊作の胴体並みだし
ナスのてかり具合は筒井俊作の肌並みだ。
すべての野菜が筒井俊作クラスで
それでいて値段が100円とか200円だから恐れ入る。
JAのシステムは“地産地消のもっともいい形”だと思っているので
ここでこまめに野菜を買わせてもらっている。
ちなみに
筒井俊作はプライスレスなので200円では買えません。
*
たけのこの季節がやってきた。
たけのこの煮物が大好きだ。
なんだけど
残念なことに、最近、スーパーの総菜売り場で購入する煮物は総じて甘い。
竹の子の土佐煮も、若竹煮も甘い。
砂糖の甘さが気になる。
いろんな事情があってその味付けになっているのだろうけど
僕にとってはあの味付けは甘すぎる。
僕は
母・秀子さんの作ってくれるたけのこの煮物が大好きだった。
それは
父・隆夫さんの母・愛子さんから引き継がれた味だった。
僕が鳥取を離れてからーー
帰省したときに「何が食べたい?」と秀子さんに訊かれるたび
「たけのこ!」と答えていた。
馬鹿の一つ覚えのように。
それほど好きだった。
ただ、
たけのこには旬の季節がある。
まさに今だ。
だけど
僕が帰省するのはお盆だったり、正月だったり、はたまた公演の合間だったりするので
たけのこの美味しい季節に帰省することは少なかった。
僕が30歳くらいのときだったろうか?
帰省した際
「たけのこを、こういう方法で冷凍すれば(具体的な中身は忘れました)、いつでも採れたてに負けない美味しさで調理できるんだって!」
と、秀子さんが嬉しそうに解説してくれた。
わざわざどこかで勉強してきてくれたんだろうか?
そして
冷凍してあるたけのこで煮物を作ってくれた。
それはお世辞抜きにとっても美味しくて
僕は素直に「美味しいよ!」って言ったんだけど
どうやら秀子さんには満足いく出来ではなかったらしい。
「ん~、思ってたほど美味しくない!」
と言い放った。
その、
実に残念そうな、
悔しそうな、
それでいてどこか楽しそうなニュアンスに、
僕は吹き出してしまい、2人で顔を見合わせて大笑いした。
今、思い出しても笑える。
「帰ってきたときくらいは好きなものを食べさせてやろう!」
という秀子さんの思い
そのための努力やら情報収集(?)
それなのに自分の思うレベルで仕上がらなかった煮物
全部が良い思い出だ。
*
昨日
久しぶりにたけのこを買って煮てみた。
と言っても、めんつゆを利用した調理で
おばあちゃんの味でも
秀子さんの味でもない。
だけど
なんとなく
なんとなく思い出の味に似てるような気がして
大満足で食した。
(隆夫さんは好まないので食べさせていません)
また買いに行こうっと。
では、また。