ども、大事なことほど忘れてしまう傾向にある岡田達也です。
昨夜、高校の同級生数7人で飲み会が開かれた。
季節労働者のように東京と鳥取を行き来して暮らしている私のスケジュールに合わせて
「コロナも落ち着いてきたし、おかたつがこっちにいるときに集まろう!」
と、声を掛けあい集まってくれた。
持つべきものは友である。
50代も半ばになってからのクラス会だと
話題は以下の三つに絞られる。
1 会に出席していないクラスメイトたちの近況
2 自分の健康状態(主に痛み、数値の上昇などに関して)
3 昔話
これが「同級生と会ったときの三大話」だ。
昨日も無事に1、2の話題が行われ、3に話が移った。
3には宝物が埋まっていることが多々ある。
*
幹事の中村くん(仮名)は
普段からおしゃべりな男だが
アルコールが入ったことでさらに饒舌となっていた。
「おかたつ、覚えとるか? あのときの夏休み!」
「あのときって?」
「ほら、おまえが大阪芸大の2年生のときだったかな?」
「それがどうした?」
「おまえが栂尾(仮名)に電話してきてな! 「やんさ(山崎くん・仮名)と一緒に鳥取に帰省するけぇ、車で迎えに来てくれ」って言ってなぁ!」
人は都合の悪い記憶は消すようになっているのだろうか?
それとも僕の痴呆が進行しているのだろうか?
原因はわからないが、そんな大ごとをさっぱり覚えていないなんて……
それにしても
その話が事実だとすれば私はなんと傲慢な男なんだろう。
鳥取から大阪まで車で迎えに来いと言うなんて
胸が痛い……
ちなみに
山崎くんは高校のクラスメイトで、一緒に大阪芸大に入学した友人だ。
「ええっ! そんなことあった?」
「あったがな!」
「……すまん、覚えてない」
「でなぁ! 栂尾が俺に電話してきて「たつとやんさを大阪まで迎えに行くけ、一緒に付いてきてくれ。で、俺が眠らんように隣でずっとしゃべっとってくれ」って頼まれてなぁ!」
「えええぇぇぇっっっ!!??(笑)」
「それで二人で大阪まで行ったがなっ!」
「(爆笑)」
「覚えてないんか?!」
「すまん!(笑)」
「いくら大阪が近いっていっても、迎えに来させる距離じゃないで!」
「そりゃそうだ(笑)」
「おまえは昔からそういうところがある!」
話を聴いていた他のメンバーたちも声をあげた。
「そうだ、そうだ!」
「ある、ある!」
「おまえはそういう男だ!」
こうなると僕はただ笑うしかない。
反撃したって無駄なことはよくわかっている。
中村の気のすむまで話させてやろう
……と思っていたら
次の言葉でさらに笑った。
「でもなぁ!」
「?」
「おまえに頼まれると、なんでか断れんでなぁ!」
「(笑)」
「おまえは高校時代からそうだった!」
「(笑)」
「甘え上手っていうか、人たらしっていうか!」
「(爆笑)」
「人をええように使いまわって!」
「(笑)」
「で、こんな大事なことを覚えてないんだもんなぁ!」
「すまん!(笑)」
「俺はおまえにとっての都合のいい男じゃないぞ!」
「(爆笑)」
「この発言は覚えておけよ!」
「(笑)」
*
もし、これが事実ならーー
いや、事実なんだろうけど
今の僕なら
当時の僕を呼びだし
剣山の上に正座させて
太ももの上に漬物石を置いて
12時間過ごさせる
それほどの大罪だ。
中村よ、栂尾よ
本当に申し訳ない
でも、今でもこうやって嫌な顔せずに付き合ってくれてありがとうな
きっと俺は死ぬまで変わらない気がする
傍若無人で、周りを振り回して、大事なことを記憶してなくて
そんな男だけど
これからもよろしく
次のクラス会も楽しみにしてるわ
では、また。
追伸
『東京砂漠』やります!