ども、眠剤よりも湿布薬が必要な岡田達也です。

 

 

 

 

 

一昨日

 

寝る間際に父・隆夫さん(87)が、突然こんなことを言った。

 

「何か眠れる薬はないもんかなぁ?」

 

 

……眠れる薬?

 

あるよ

 

そりゃありますよ

 

世の中には「睡眠薬」というものがあるのは知ってるでしょ?

 

 

「なに? 眠れないの?」

 

「うん、まぁ、眠りが浅いっていうか、目が覚めるっていうか。あくびはでるだけどなぁ」

 

 

眠りが浅い??

 

あたりめ~だよ

 

 

あなたの一日のタイムテーブルは

 

朝ゆっくり起きてきて、

 

黒焦げのトーストを食べて、

 

テレビを観て、

 

寝て、

 

起きて、

 

お昼になったら黒焦げのお餅を食べて、

 

テレビを観て、

 

寝て、

 

起きて、

 

テレビを観て、

 

寝て、

 

起きて、

 

テレビを観て、

 

そしたら敏腕シェフである息子が夕食を運んでくれて、

 

食べて、

 

テレビのグルメ番組だけを探し求め

 

時間になったら寝床で寝るーー

 

その生活の繰り返しだぞ??

 

 

毎日、たっぷりすぎる睡眠時間を確保してるんだから

 

夜、眠りが浅いのは当然じゃないのか??

 

 

それでもまだ寝たいのか?

 

なんなら永遠の眠りにつかせてやろうか???

 

 

あまり気は進まないが、一応、返事はしておいた。

 

「睡眠薬ね。ちょっと探してみるよ」

 

「でもなぁ、お父さん、こんなに薬を飲んどるが」

 

 

そうなのだ

 

僕もそこを心配しているのだ。

 

隆夫さんは

 

ワーファリンをはじめとした血液関係の薬、

 

それから血圧、さらに前立腺、と全部で8種類も飲んでいる。

 

 

下手に睡眠薬なんて加えたら、

 

本当に永遠の眠りについちゃうんじゃないか??

 

その心配がある。

 

 

隆夫さんの妹・多鶴子さん(82)なら

 

「たつや、今よ、今がチャンスよ。眠剤は多めに足してあげてね。本人が飲みたいって言ってるんだから。大丈夫、貴方に罪はないから」

 

とか言うだろうが、僕にその勇気は無い。

 

 

仕方がないので

 

隆夫さんからお薬手帳を借りて

 

調剤薬局へ出向き相談してみた。

 

 

「これはーー」

 

「はい」

 

「こんなに薬を服用されているなら、かかりつけのお医者さんにご相談された方がいいと思います」

 

「やっぱり」

 

「睡眠薬というのは、基本的に強めですから」

 

「そうですよね」

 

「えぇ」

 

「ありがとうございました」

 

 

帰宅して、そのことを伝えた。

 

「そうかそうか、それならええわ。別に困っとるわけじゃないし(笑)」

 

「……」

 

「少し、布団に入る時間を少し遅くしてみるわ!」

 

 

やはり市販の睡眠薬を大量に摂取させるべきだったのかもしれないーー

 

と、ちょっぴり後悔したのは内緒の話。

 

 

 *

 

 

眠れるっていうのは元気な証拠っていいますもんね。

 

 

ちなみに僕は

 

生涯、睡眠薬に頼らないで眠れる自信があります。

 

 

 

 

 

では、また。