ども、自分では写真を撮らない岡田達也です。
『世襲戦隊カゾクマン』
舞台写真のお裾分けも今日が最後。
いつもより多めにお届けします。
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父・レッド(山口良一さん)を捉え、改造人間にしようとするミドラー様(西山水木さん)
個人的に大好きな場面はいくつかありますが、笑いで言えばここが一番のツボだったかもしれません。
ミドラーの話をまったく聞かないでどんどん早合点してしまうレッド。
脅迫したいのにできないで「落ち着け」「人の話を聞け」を繰り返すミドラー。
この巧妙な、まるで青年団のような、被せながらのセリフのやり取り
演じるのも難易度が高いと思われるのですが、山口さんも水木さんもお見事でした。
ここだけの話ですが……
このシーンを成立させる秘訣をお二人に聞いたところ「相手のセリフを聞かないで、ひたすら自分のペースでしゃべる」という、俳優にあるまじき方法論でやっていたそうです。
若い俳優さんはけっしてマネしてはいけません。
必ず相手のセリフを聞いてから次のセリフを発しましょう。
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嫁・ピンク(上田桃子ちゃん)vs怪人・イーゲン(鈴木裕樹くん)
桃ちゃんは文学座の座員です。
文学座と言えば日本でも有数の、老舗の、新劇の劇団です。
普段、ピンクのバトルスーツを着て戦うような芝居をしてないはずです。
それなのにアクションシーンが回ってくるなんて、そりゃ大変だったと思います。
実際、初演のときは苦労しました。
なんですがーー
アフタートークで初めて知ったんですけど
今回の再演の前、トレーニングのためにボクシングジムに通ってくれていたそうです。
この姿勢が嬉しいじゃないですか。
贔屓目なんかじゃなく、初演のときよりも格段に上手になっていたと思います。
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父・レッド着替えの図
1にも2にも3にもあるシーンですが、着替えを手伝う3人の関係性がシリーズで違っているのです。
ここでその違いを解説しても長くなるのでやめておきますが、
3本観てその変化に気付いてくださった方はかなり楽しめたんじゃないでしょうか?
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男前男(筆者)、登場
1枚目、私の左手をご覧ください。
スモークマシンを自分で炊きながら歩いてきます。
バカです。
大馬鹿者です。
誤解があるといけないので説明しておきますが、けっして僕が「スモークマシンを持って登場したい!」と言ったわけではありません。
初演の場当たりのとき
本来はスモークを炊いてくださるはずの舞台監督・村岡晋さんが、この瞬間、別の作業のため手が足りなくなり、「達也くん、とりあえず自分で持って出てくれる?」という、致し方無い状況下でやったところ、演出のOKが出たのでそうなった
というのが事実です。
僕が欲しがったのではありません。
だから
ホントですって
信じてくださいよ……
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ミドラーとイーゲン
DVに気付かず恋愛依存してしまう女性っているんですね。
炎上するといけないので、これ以上のコメントは控えさせていただきます。
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男前男、3に弱い問題
「あと3日」と言いながら指は4本。
男前男は「3」に弱いのかもしれません。
演出家の名誉のために言っておきますが、これは田村くんのアイディアではありません。
稽古場で僕が勝手にやり始めたことです。
なぜそんな芝居を始めたのか?
自分でも記憶が定かではありませんが、たぶん面白いと思ったんでしょうね。
実に浅はかです。
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兄・ブルー(曽世海司くん)の必殺技、ブルーイリュージョン発動前
ブルーの必殺技なのだから、嫁も、母も、やる必要は無いのです。
この家の人たちの欲しがり具合がみてとれる一コマです。
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父・レッドが怪人になりかけているところ
それを麻酔薬が塗ってある薔薇で眠らせようとする男前男
なんというバカバカしさなんでしょう。
もちろん演じている本人たちは大真面目ですが。
ちなみにーー
この瞬間の私は、『必殺仕事人』の三田村邦彦さんをイメージしていました。
えっ?
似てないですか?
そうですか
でも、いいんです
自分ではそのつもりだったんで
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母・ピンク(熊谷真実さん)の若かりし頃
説明不要ですね。
それにしても……
僕の周りもみんな聖子ちゃんカットだったのを思い出します。
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いかがだったでしょうか?
他にもたくさんあるのですが、キリがないのでこれくらいにしておきます。
これで『カゾクマン』とはお別れし
本物の家族である父・隆夫さん(87)とのバトルにシフトチェンジしていきます。
では、また。
追伸
渡辺徹さん、何度かお話させていただいたことがあるんです。
本当に優しい方でした。
ご冥福をお祈りいたします。