ども、稽古場写真を撮り忘れた岡田達也です。
いつも載せようと思ってるんだけど
普段からカメラを使わないから忘れてしまうのです。
申し訳ない。
昨日は稽古場最終日。
本日から劇場で仕込み開始。
仕込みに関わるスタッフさん、ご苦労様です。
よろしくお願いいたします。
* *
「曲キッカケ」という言葉がある。
劇中だったり、立ち回りの最中だったりに流れているBGMの
「このフレーズで、このセリフがくるといい」とか
「この転調で、このアクションに当たるように」など
音楽をただ後ろに流すだけではなく
もう少し高度な部分で芝居との融合を狙うために
芝居のスピードをコントロールする技術の一つ。
実際は
身体の中にストップウォッチやメトロノームが仕込んである人間など存在しないのだから
その作業はとても難易度が高い。
自分がしゃべりながら、動きながら、感情も動かしながら
それでいて曲を聴き
今が早いのか遅いのかを瞬時に判断し
芝居のピッチを変えるーー
そんなもん、長いこと芝居をやっててもできない人はたくさんいる。
それくらい難しい。
それに
「曲キッカケ」を嫌う演劇人も多い。
その主な理由は
「生身の人間が演じて生まれている感情のスピードを、音楽に合わせるためにコントロールするなんてナンセンス」
というものだ。
「芝居は人の感情を見せる物なのに、音楽に合わせるなんておかしい!」
実際に、何人かの俳優さんにそう言われたこともある。
そう言いたくなるのもよくわかるし
その考えを否定する気は無い。
なんだけど
僕はずっと「曲キッカケ」にこだわって生きてきた。
今でもそう。
この先もきっとかわらない。
それはキャラメルボックス前総指揮である加藤さんの
影響というか、教育というか、1000本ノックというか、すり込みというか、
とにかく彼の手によって
僕は「曲キッカケ」を大切にするスタイルを身に付けた。
そして「ひょっとして自分はマシーンじゃないのか?」と疑いたくなるほど
わりと正確に狙ったキッカケに命中させてきた。
って、こう書くと自慢げに聞こえるかもだけど
実際は
僕が役にのめり込むにタイプではないので
(……1回くらいのめり込んでみたらどうなんだ?)
せめてもの穴埋めみたいなことだ。
ちなみに
キャラメルボックスでも全員が経験してるわけじゃない。
おそらく2000年頃までに入団した人間が最後くらいじゃなかろうか?
なぜ、そんな面倒なことをやるのか?
それは
ただただ気持ちいい
そして
カッコイイから
そんな単純な理由に過ぎない。
つづく