ども、ナスは油を吸わせた方が好きな岡田達也です。

 

 

 

 

 

セリフを叩き入れているときというのは

 

いつも気持ちが荒れる。

 

 

「なぜ、こんなに入らないのだ?」

 

「なぜ、こんなに定着しないのだ?」

 

「なぜ、こんなに苦しい思いをしなければならんのだ?」

 

「どこかで暗記パンを売ってないものか?」

 

「売ってね~よ。あれ、マンガの中の話だし」

 

「だとしたら、マンガの中とは言え、そんなものを存在させないでほしかったよ」

 

「なまじっか「あったらいいなぁ」と想像してしまうから、羨ましくなってしまうんだよなぁ」

 

という具合に

 

基本的な思考回路がネガティブに働き

 

最終的には

 

「藤子・F・不二雄先生、恨みますよ」


というところまで行きつく。

 

 

グルグルグルグル

 

頭の中で要らぬことを考えてしまうのが常だ。

 

(藤子・F・不二雄先生、すみません)

 

 

が、

 

現在セリフを覚えている『世襲戦隊カゾクマン』は

 

さすがに1度上演したものだけあっていつもより入りはいい。

 

「暗記パン」を欲しがることなく

 

ちゃんと自分と向き合いながらセリフを覚えられている。

 

 

 *

 

 

ただし

 

再演するときは別の悩みがあって……

 

 

「どこまで初演を踏襲すべきなのか?」

 

ここについて頭を悩ます。

 

 

セリフの言い方は無限にあると言われているし

 

セリフに正解は無いとも言われているし

 

それはその通りだとも思う反面

 

 

初演の舞台は

 

ちゃんと稽古して、

 

俳優が発見し、

 

演出家に精査されたセリフの言い回しを舞台に乗っけてるはずであって

 

それを捨てて一から作るのか?

 

それともなぞるのか?

 

良いとこどりして、初演の良いところは残し、気になっていた点を改良していくのか?

 

という点に頭を悩ます。

 

 

基本的に「再演が行われる」ということは

 

「初演の評判が良い」ということだから

 

その良さを消しては意味が無いわけだし。

 

 

もちろん、それらすべてを一人で背負いこむ必要などなく

 

信頼できる俳優やら演出家と一緒に

 

稽古場で考えて行けばいいだけなんだけど。

 

 

やっぱり一人でセリフを覚えているときって

 

何かしらの不安がグルグルしているものだ。

 

 

ま、僕の場合、

 

何らかの不安から始まるのがいつものことなので

 

このグルグルを切り捨てないで向き合っていこうと思う。

 

 

なんだか、この感覚がうまれたってことが

 

“スタート地点に立った”って思えるんですよね。

 

 

 

 

 

では、また。