ども、やり過ぎた岡田達也です。
昨日の日記で
振付師の“世界の川崎悦子”先生に
「どうせ踊れないんだから、せめて顔で踊りなさいよ! あんた役者でしょ!」
と、怒られた話を書いた。
(とても若いころの話です)
ちょうど同じ頃、役者という立場からアドバイスをくれた先輩がいた。
上川隆也先輩である。
「達也、不安そうな顔をして踊ってちゃダメだ」
「?」
「上手く踊れてないって自分で思うと、どうしてもそういう顔になる」
「はい」
「例え上手くできてなくても「俺、踊れてますけど何か?」くらいの顔してろ」
すぐにそれを実行できるほどの度胸はなかったけど
それくらいのハッタリ精神(?)を持つことは大事なんだなぁ
と、妙に感心した覚えがある。
*
時が流れてーー
『さよならノーチラス号』(再演)のときのダンスシーン
自分が真ん中で踊ることになった。
真ん中だろうが、端っこだろうが、やることは同じだけど
やっぱり目立つポジションであることは間違いない。
ハートの弱い僕はプレッシャーに負けそうになっていたが
たかやん先輩の言葉を心の中で反芻し
「俺、踊れてますけど何か?」
という気持ちで踊ってみた。
通し稽古を観に来ていた後輩の小多田直樹が
観終わった後、こう言ってきた。
「達也さん、やっちゃってますね」
「なに?」
「ダンスですよ」
「へっ?」
「ドヤ顔がすごすぎて、笑いそうになったんですけど」
「……」
何ごとも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」のようだ。
とはいえ
先輩の言葉を忘れないよう胸に刻んでおきたい。
では、また。
追伸
『東京砂漠』をご覧いただいたみなさま、ありがとうございました!