ども、アナウンス業務には不向きの岡田達也です。
これはもしかすると“職業病”なのかもしれない。
テレビから聞こえてくるアナウンサーさんの言葉に
「……これ、言いにくそうだな」
と、脳みそがビビッドに反応してしまうことがある。
一般の方はそんなことに引っ掛からないのかもしれないし
ひょっとすると役者の中にだって気にしない人もいるだろう。
でも、僕は、気になってしまう。
で、一度気になると、もう止められない。
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ひと昔前
「高速増殖炉もんじゅ」が話題になっているとき
毎日のようにこの言葉がテレビから聞こえてきて
「……これを担当するのは不運としか言いようがないな」
と、大きなお世話を承知で、アナウンサーさんに同情していた。
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最近では
大相撲中継を観ているときに聞こえてきた
『若隆景(わかたかかげ)』という関取の名前が
「意外に言いにくいのではないか?」
と、気になってから彼の虜になってしまった。
若隆景という名前だけならまだしも
前後に文脈が付くとハードルは上がる。
相撲に筋書きは無いので、いつ何時、どんな技が飛び出てくるのかわからないのだから。
例えばーー
「おーっと! ここで若隆景が琴の若に小手投げを仕掛けていった!」
これだけでもなかなかに難しいが
土俵を下りれば、いくらでも難易度を上げることができる。
例えばーー
「この竹垣に竹立てかけたのは若隆景が竹立てかけたかったからであってこの竹垣に竹立てかけたのは若隆景」
……どうだ?
……少なくとも僕は言えない
*
もう一つ
絶対に言えない自信があるのが「マサチューセッツ州」で
この地名が聞こえてくるとドキドキして
“なんでこんな州名にしやがったんだ?”
と、アメリカを逆恨みすることになる。
これも
地名だけならまだしも、前後に文脈が付くと、恐ろしいほど難易度が上がる。
例えばーー
「修行中の魔術師がマサチューセッツ州でマッサージ施術中」
……どうだ?
……こんな原稿渡されたら目の前が真っ暗になる
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本当にアナウンサーさんたちの磨かれた技術に頭が下がる。
例えば
今開催中の冬季オリンピックの実況だって
選手の活躍に負けないくらい素晴らしいと感じている。
今宵もいろんな意味でドキドキしながらオリンピックを楽しもう。
では、また。
追伸
明後日です!
たくさんのご参加、お待ちしています!