ども、ジャワカレーのスパイシーブレンドが大好きな岡田達也です。
「カレーは飲み物」と言ったのは
ウガンダ・トラさんだったか
もしくは
筒井俊作だったと記憶しているが
ここだけの話ーー
あれは間違いなく「食べ物」である。
昔々
僕がアル中だった頃
水筒の中にウーロンハイを忍ばせて飲んでいたことがあるけど
(……いやいや、稽古場じゃないですって。遊びに行った時ですって。本当ですって)
まさか、スタバのタンブラーの中にカレールーを入れて持ち歩いている人はそうそういないだろう。
もしも、今、筒井俊作が
『サンタクロースが歌ってくれた』の稽古場で
休憩中にカレーを飲んでいたら
ジャワカレーのルーを1年分プレゼントしようと思う。
*
とは言いながらーー
ウガンダさんと筒井くんが「飲み物」だと言った気持ちはよくわかる。
僕も飲むようにして食べてしまう。
流し込むように食べてしまう。
どうしても秒殺してしまう。
そして
後に残るのは「満足感」よりも「消失感」だったりする。
*
カレーを作るのは楽しい。
僕のカレー作りに、これといったこだわりはない。
カレーの良さは“そんなに小難しく考えなくても、市販のルーさえあれば、そこにある食材でなんとかなる”ところだったりするから
取っておいたお鍋のスープだったり、冷蔵庫にあるものだったり、そのあたりの調味料だったり、
入れたいものを入れたいだけ入れて、
「後は野となれ山となれ」ってな感じで、遊び心いっぱいで作っても、大失敗することはそうそうないから、
カレー作りの工程というのはいつだって楽しい。
(もちろん、お店ならそうも言ってられないだろうけど)
だけど。
先ほど書いたように、カレーは飲み物のような食べ物なので、数分で食べきってしまう。
悲しいぐらい短時間で食事の時間が終わってしまう。
本当にあっという間だ。
調理時間はそこそこかかるのに
消えていくのは一瞬なのだ。
それが、せつない。
これは、僕が早食いだということを差っ引いても、同意してくださる方は必ずいるはずーー
と信じている。
*
父・隆夫さん(86)は夕食にカレーを出すと必ずおかわりし
米1合ほどをあっと言う間に食べきる、圧巻の食べっぷりを発揮する。
それを見ながら
「……自分が86歳になってあんなに食べられるんだろうか? すげ~な」という畏怖の念と
「……そんだけモリモリ食って、いったい何歳まで生きるつもりなんだよ?」という疑問と
「……カレー作りは楽しかったけど、食べる時間って儚いなぁ」という思いで
いつも心にぽっかりと穴が開く。
カレーは飲み物であってはならない。
どうか食べ物であってほしい。
と、思っている。
*
カレーを、ゆっくり味わって食べるコツってありますか?
あればご教授ください。
では、また。