ども、焼き尽くされた岡田達也です。
『東京砂漠』
ご覧いただいたみなさま、ありがとうございました!
これからご視聴予定のみなさま、楽しんでください!
森下くんのポテトチップス愛がぎっしり詰まった回となってます。
いやはや
森下くんの部屋、驚きました。
あれはすごい。
さすが大使に任命されるだけのことはあります。
それから
「ポテトチップス」をずっと「ポテチ」と呼んでいたことを反省しました。
初めて森下くんに有益なことを教えてもらいました。
それから
私の呂律がまわってませんが、なんとか聞き取れるかと思います。
すみません。
* * *
我が家にキングギドーー
元へ
叔母の多鶴子さん(81)が襲来ーー
元へ
来訪してきた。
多鶴子さんは
父・隆夫さん(86)の妹。
2人は腐れ縁というかなんというか
長きにわたって同じお店で商売をしてきたほどの間柄であって
お互いがお互いの弱点を知り尽くしている。
多鶴子さんを駅まで迎えに行き、車に乗せ
お互いに近況報告をしたのだけど
その中には当然、隆夫さんの言動も含まれていた。
そしてーー
それを聞いた多鶴子さんは怒っていた。
(僕が何を話したのか、内容は省きます)
さすがに長い付き合いだ。
人となりをよく知っている。
*
「たつやっ!」
「ん?」
「どうしてお兄ちゃんが腸閉塞の手術したときにーー」
「うん」
「執刀してくださった先生にお願いしなかったの!」
「何を?」
「「先生、この手術、無事に成功しなくて大丈夫です」って!」
「……」
「「どうか失敗してください」って!」
「……」
「どうして頼まなかったのっ!」
「……あのさ」
「なによ?」
「どこの世界に殺人の片棒を担いでくれるお医者さんがいるんだよ?」
「だってーー」
「ん?」
「世の中のためを思えば、そっちを選択するのが正解でしょ!」
「……」
「きっと先生も、お兄ちゃんの行動を説明すればわかってくださるわよ!」
「……」
「でも、わざと手術を失敗するのも嫌かな???」
「……」
「先生の経歴に傷が付くわよね」
「……」
「じゃあ、こうしよう! 「先生、メスを1本、腸の中に入れたままお腹を閉じてもらえますか?」って」
「……」
「これならどう?」
「……殺人に変わりはない気がするけど」
「なんでよ? お腹の中にメスが1本入ってたって、死ぬ保証はどこにもないでしょ! 運がよければ生き続けるわ」
「まぁね」
「でも、関係ない人に罪を被ってもらうのも申し訳ないわよね」
「その通り。人として間違ってるし。そもそも手術は無事に終わってるからね」
「う~ん」
「……」
「かといって私が作る薬で逝ってもらうのもまだまだ時間かかるし」
「……」
「じゃあさーー」
「?」
「たつやの家に出刃包丁ある?」
「出刃はないな」
「用意しておいてちょうだい」
「……今から刑務所に入る覚悟あるの?」
「あるわよ!」
「残りの人生、塀の中で過ごすの?」
「そうよ!」
「あなたはいいだろうけど、あなたの子供や孫たちがかわいそうでしょ?」
「そこは大丈夫!」
「なんで?」
「私、刑務所の中で本を書くから」
「……何の本?」
「『私が殺人にいたった訳』」
「……」
「泣けるわよ」
「……」
「全米が震えるわよ」
「……」
「あなたも震えるわよ」
「……違う意味でね」
「それでね、これが大ヒットするのよっ!」
「……」
「印税が入るわよ!」
「……」
「がっぽ、がっぽ」
「……」
「そしたらね、あんたにもお裾分けするから」
「……」
「あんたもお兄ちゃんのことで苦労してきたんだもん。それくらいの権利はあるわ」
「……そうですか」
「そうよ、期待してて」
「……」
「それでね、その本を読んだ裁判官の方は必ず無罪にしてくれるから!」
「……」
「たつやっ!」
「ん?」
「今夜はお寿司が食べたいわ」
「……」
「出刃包丁は明日にして、お寿司買い行こっ」
「うん」
*
キングギドラの吐く炎は
相変らず破壊力があります。
もし見かけても近寄らない方が良いですよ。
では、また。