ども、ポケットに入れない岡田達也です。

 

 

 

 

 

早速だけどーー

今日は壮大な言い訳から書かせてもらうことにする。

 

 

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2007年

『トリツカレ男』を上演することになり

僕はトト(ハツカネズミ)という

主人公・ジュゼッペの相棒役にキャスティングされた。

 

そこで原作を読み返してみた。

 

これはあくまでも僕の印象だけど……

 

トトは非常に可愛らしい存在だった。

言動も、それから物理的な大きさも。

 

大きさで言えば

「トトはジュゼッペの胸ポケットの中に隠れた」

というような表記が本文の中にあったはずだ。

 

胸ポケットからひょっこりと顔を出すハツカネズミ

なんてかわいらしいんだろう

 

しかし、、、

小学生のとき頑張って牛乳を飲んでいた僕は175㎝まで成長していた。

 

まぁ、175㎝あってもいいのだけど

問題は

ジュゼッペを演じる畑中よりもデカいということで

しかも1~2㎝って差ではない。

僕の方がかなりデカい。

絶対にあいつの胸ポケットに収まる自信が無い。

 

見た目からして大きくパワーバランスが崩れている。

 

オマケに

僕自身の中に“可愛らしさ”というものが見当たらない。

そういうの残念なくらいに持ち合わせていない。

 

どう足掻いても、原作からは程遠いところにいる中年男性だ。

 

 

いつも言っていることだけど

 

ここで、

器用な俳優なら、

それらの不利な条件が揃っていたとしても、

緻密な役作りという技術によって、

なんとかするのだけど、

 

僕は、

それをサッサと諦めて、

身の丈に合った演じ方を模索し、

 

というか、

「畑中と僕がやるなら、どうすれば楽しく見えるだろう?」

ってことに重きを置いた。

 

お気付きだろうか?

 

上手い言い逃れをしているが

要は役作りの放棄である。

 

これが、冒頭に書いた、壮大な言い訳だ。

 

うん、

まぁ、

たしかに言い訳ではあるが

けっして自分の芝居を否定しているわけじゃない。

 

だって、

芝居なんて“やっちゃったもん勝ち”みたいなところはあるから。

 

 

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2012年

『トリツカレ男』の再演が決まり

僕がやっていたトト役は

ゲストの金子貴俊くんがキャスティングされた。

 

僕は客席から観させてもらったのだけど

畑中と金子くんの関係性の構築は

原作に非常に忠実で

(少なくとも自分にはそう見えた)

 

もしも

僕が小さくて

可愛げがあれば

このラインを選択していたかも、という

とても説得力のあるものだった。

 

 

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人が変われば、関係性が変わる

関係性が変われば、役が変わる

と言う話であって。

 

だから

昨日の最後に書いたけど

 

この物語にずっと出続けている畑中智行が

今度は

野田裕貴くん(梅棒)と

 

どんな関係性で

どんなトトを作るんだろう?

というのが楽しみで仕方ない。

 

これはめちゃめちゃ個人的な視点だけど

何といっても演じたことがある本人なんだから

これくらいの楽しみがあっていい。

 

 

 

すぐに先輩を踏み台にするヤツ。

 

 

この作品が上演されるまでに

もう少しだけでも事態が落ち着いてたらいいなぁ

 

 

 

 

 

では、また。

 

 

 

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NAPPOS PRODUCE

舞台「トリツカレ男」

 

 

 

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明日です!