ども、一番苦手なのは歯茎への麻酔注射の岡田達也です。
今、いろんな意味でドキドキしている。
ようやくと言っていいかもしれないが
本日がワクチン接種の1回目となる。
午前10時から
鳥取市の指定の会場で
集団接種を受ける予定だ。
*
自慢じゃないが
子供の頃から注射が苦手だった。
小学生のとき
年に何度か予防接種があって
(確か、日本脳炎、ツベルクリン、インフルエンザの3種類だったと記憶しているけど、しょせん僕の記憶なので間違ってる可能性は大です)
その日が来るのが
「日本の終わり」と言っていいほど憂鬱で憂鬱でたまらなかった。
接種の前日はあまりにも落胆しているので
看護婦であった母・秀子さんに
「私の息子なのに。情けない……」
と、呆れられたりしたものだ。
それに対して
「いやいやいやいやいやいやいやいや、お母さん、お母さん、ちょっと待ってくださいよ。看護婦の息子だから注射に強くなきゃいけないなんて、なんかおかしくないっすか? 職業と痛みは関係ないっすよね?」
と、思ったりしたものの
それを口に出して反論する力も残されていなくてしょんぼりしていた。
さらに
どういうわけかネガティブな思考というのは加速する一方で
「そういえば、幼いころに受けたハンコ注射(BCG)は痛みが少なかったような気がするぞ。なぜすべての予防接種をハンコ注射にしないのだ? ひょっとして医学は進歩していないのか? 一体全体どうなっているんだ?」
と、八つ当たり気味に世間を呪ったものだ。
そして接種当日。
体育館にクラスごとに整列し
注射を打ってもらうのだが
先に打ち終わった子、一人一人に向かって
「なぁなぁ、痛かった? 痛かった?」
と、聞いて回っていた。
達也少年よ……
残念だけど
他人に聞いたところで君の痛みは変わらないのだよ
*
そんな僕も大人になり
数多くの注射を経験してきた。
ってことは経験値は高くなったわけだが
だからといって決して克服できたわけじゃない。
「自分は大人だ」という体裁があるからなんとか踏みとどまっているものの
キライであることに変わりはない。
今日の不安要素はーー
小学生以来の集団接種ということもあり
ひょっとすると恐怖に負けた自分が
先に打ち終わった人に向かって
「ねぇねぇ、痛かった? 痛かった?」
と、思わず尋ねしまうかもしれない
ーーということだ。
……おまえさん
……大人じゃないのか?
* *
あの~
副反応について、いろいろと噂を聞くのですが
結局は人それぞれで違うでしょうし
僕自身がどうなるかは打ってみないとわからないので
ひょっとしたら
ひょっとしたらですけど
明日の日記がお休みになっていたらごめんなさい。
さて
今から3時間かけて心の準備に入ります。
では、また。