ども、設計技師を夢見た岡田達也です。

 

 

 

 

 

テレ朝の『大改造‼劇的ビフォーアフター』という番組が好きでよく見ている。

 

 

 * *

 

 

我が家は築40年になる。

 

水回りなどは何度かリフォームしているものの

基本的な作りは「昭和の家」であってバリアフリーには程遠い。

 

85歳のじいさん(僕の父・隆夫さんのことです)には優しくないポイントがいくつかあるので

「隆夫さんの住みやすい家にしたいなぁ」

「テレ朝に連絡してリフォームを頼みたいなぁ」

と常日頃から考えている。

 

が、リフォームするには先立つものが必要だ。

 

そして残念なことに……

 

というか不思議なことに

宝くじも、G1も、まだ当たらない。

 

なので番組に依頼するのはもうしばらく先になる。

 

いや……

 

それどころか、父が生きてる間には間に合わない可能性だってある。

 

 

 * 

 

 

我が屋の玄関の上がり框(あがりかまち)は30㎝の高低差がある。

 

これこそ“昭和の家ならでは”の段差だ。

 

父はいつも隣接する下駄箱を手摺り代わりにして、ゆっくり足を下ろしている。

 

父だけではなく、膝も足首も悪くない僕だって億劫(おっくう)に感じる高さだ。

 

……

……

 

そうだっ!

 

ホームセンターに「玄関用のすのこ」が売ってるじゃないか!

 

リフォーム代金の一千万円を捻出するのはもうしばらく時間がかかるが!

 

すのこくらいなら今の自分の経済力でも買えるぞ!

 

お父さん!

 

お待たせしましたっ!

 

テレ朝に頼むのはもう少し先になりそうですけどっ!

 

その代わりに!

 

工業高校建築科を卒業した私が!

 

ようやくその経験値を活かす時が来ました!

 

父上のために!

 

何の設計も施工もしていませんが!

 

ホームセンターに駆け付け!

 

買ってまいりましたっ!

 

これが!

 

『達也的ビフォーアフター』ですっ!!!

 

 

 

 *

 

 

「玄関、見させてもらったで」

 

「なかなか良いでしょ?」

 

「う~ん」

 

「?」


「なんか敷物があればええのになぁ」

 

「……」

 

 

あまり喜んではもらえなかったけど

 

きっと役立つはず

 

役立つ

 

はず

 

 

 

……

……

 

さぁ、宝くじを買いに行ってこよう。

 

 

 

 

 

では、また。