ども、ため息が出た岡田達也です。
生きてるうちにやっておきたいことはたくさんある。
「鳥取県知事になる」
「鉄板焼き屋のお店を開く」
「大富豪になる」
というような、やや目標が遠目のものもあれば
「もう一度ベガスでシルクドソレイユを観る」
「トワイライトエクスプレス『瑞風』に乗る」
というような、ちょっと頑張れば実現しそうなものもある。
(コロナで難易度は上がってしまったけれど)
何にせよ、やっておきたいことは、楽しみである方が良い。
そのうちの一つが「神田伯山の講談を生で味わう」というものだった。
それが、昨日、叶った。
鳥取県の倉吉市というところで独演会が開かれたのだ。
東京ではチケットが取れないのに。
秒殺で完売する人なのに。
こんな幸運があるだろうか。
*
「講談」と「落語」の違いはーー
落語は登場する人物に演者がなりきり会話を中心に物語を進行していくのに対して、講談はあくまでも語り部として物語を進行していく
とされている。
そのあたりは僕も詳しいわけじゃない。
が、落語に触れている回数の方が圧倒的に多く、講談は人生でもわずか数えるほどしか聴いたことがなかった。
昨日は、久しぶりの講談だったのだけど……
これが、素晴らしかった。
おそらく初めて講談を体験する人が多いことを想定した間口の広げ方
大袈裟ではなく、すべての文字が聞き取れる見事な口跡
迫力もあり繊細でもある語り口
声、声、声
そして何より
ドライブしていく(させる?)物語
いやはや
恐れ入りました。
*
ジャンルは違うけど
キャラメルボックスでも語り部のセリフを担当するときは
成井さんから「もっとセリフをドライブさせて!」という演出をもらうことが多い。
きっちりと油が効いた状態で
(セリフが滑らかである、ということ)
中身が詰まっていて
(演者が自分で語っている内容をキッチリと理解している、ということ)
回転数が上がっていく状態
(リズムと、ノリと、スピードがある、ということ)
これが、どれだけ、難しいことか。
下手に頑張っても、ただただ空回りするばかりで、共演者も、お客さんも付いていけない。
悔しいけど、
見事なまでに、伯山師匠に連れていかれた。
*
やっぱりね、楽しみは多い方がいいです。
せっかく生きてるんだから。
さてさて
今日のお楽しみは何にしましょうかね?
では、また。