ども、うまく書けなかった岡田達也です。
よく人に羨ましがられるが
僕は視力が良い。
とても良い。
子供の頃から一切の勉学を放棄してきたおかげで
50歳を超えた今でも、両目とも1.2~1.5くらいの間で安定している。
おかげで僕は、いつだって、目に映る景色がハッキリと見えている。
だけど……
そんな僕も数年前から老眼の波にもまれ始めており、苦労する場面が出てきた。
* *
昨日
郵便局に出かけた。
口座引き落としの手続きをするために。
窓口で「口座引き落とし依頼書」なるものを渡された。
若い男性の局員さんが言った。
「こちらの太枠の中を全部お書きください」
用紙を見た。
「……」
言葉にならない悲しみが込み上げてきた。
*
最初の問題はーー
名前の上にある「フリガナの欄」だ
なぜ?
なぜ君はそんなに細いんだ?
たしかにカタカナは漢字に比べれば画数は少ないよ
「岡田達也」と「オカダタツヤ」では一目瞭然
比較にならいほどフリガナの方がシンプルだよ
でもね
そんな圧迫された場所に、無理やり押し込めて書いたらさすがに文字が潰れるでしょ?
それにね
こんな雑な人間ではあるけど、できることなら枠からはみ出さないように書きたいと思ってるわけよ
そういう几帳面なところも持ってるんだよ
この幅からはみ出さないように書くためには、ボールペンですら太すぎやしませんか?
*
次にーー
郵便番号の、うしろ4桁の部分
きみ、きみ
きみだよ、きみ
きみが大問題だよ
そりゃね、昔は郵便番号は3桁だったよ
(若い人はご存じないかもしれないけど)
だから、先輩でもある左側の3桁に遠慮して
「我々なんて後出しの身分ですからねぇ、この程度のスペースを頂ければ十分でゲス」
って謙虚になるのもわかるよ
だけど
それにしてもだ
いくらなんでも
小さいよ
小さすぎるよ
なんだよ、そのスペース
なんだよ、その□
絶対に文字を書かせる気ねーだろ?
あの中に見事な郵便番号をかけるのは
日本中探しても「米粒先生」だけだよ
(参考資料)
米1粒に手書き5,551字の般若心経
「米粒先生」こと石井岳城さん
結局、この憤りをどこにもぶつけることもできず
僕は、潰れたような「オカダタツヤ」を書き
本当は郵便番号なんだけど
どう見ても黒ゴマのような数字を書き込んだ。
* *
若人たちよ
言っておく
信じられないかもしれないが、あなたたちも必ずそうなるんだよ
「え? あの口座引き落とし依頼書の欄が小さく感じるの?」
なんて笑ってはいけないよ
だからね
もしも、もしも、万が一
この日記を読んでくれている中に
郵便局にお勤めの若人がいたら
「僕の知り合いのおじさんが「口座引き落とし依頼書の欄が小さすぎる。これはイジメか? 俺はハズキルーペを購入する予定はないので、なんとかしろ」って言ってました。……なんとか大きくできませんかね?」
って提案してみてほしい。
では、また。