ども、わかるようでわからない岡田達也です。

 

 

 

 

 

昨日書いたがーー

 

僕の父・隆夫さんは

 

リビングの隣の和室にある

 

どこにも「メイドインイタリー」と表記されていない

イタリア製の

(あくまでも噂。だが、ここが大事)

 

実にチープな作りで

夢見心地が良くない

(本人談)

 

そんなパイプベッドで寝起きしている。

(特に悪意はなく書いてます)

 

 

で。

 

このベッドは、夜だけ活用されるわけではない。

 

 

隆夫さんの睡眠時間はとても複雑でーー

 

朝イチでパチンコに出かけ

(鳥取は都会と違って9時開店なのです)

 

16~17時に帰宅して

 

18時の夕食時間までベッドでひと眠りし

(これが昼寝らしい)

 

1時間ほど食事したら

 

20時から始まるお目当ての番組までひと眠りし

(これは仮眠らしい)

 

好きな番組を見終わったら

いよいよ本格的な睡眠となり

(これは就寝らしい)

 

早ければ5時

遅ければ7時くらいに起床してくる。

 

 

御年84歳

実に、小まめに、よく眠るのだ。

 

おそらく、これが健康の秘訣なのだろう。

 

 

で。

 

隣の部屋に行く際に

わざわざそれを報告してくれる。

 

「ちょっと隣の部屋で休むけなぁ」

「テレビの時間まで仮眠してくるで」

など

毎日、必ず、几帳面に、伝えてくれてーー

 

いや、

それは、いい。

 

 

それは良いのだがーー

 

 

 *

 

 

昨日。

 

「ちょっと隣の部屋で休むけなぁ」

 

「どうぞ、どうぞ」

 

「で、20時になったらモッコリ起きてくるけな」

 

……モッコリ?

 

……モッコリ?

 

これは……

 

言い間違いか?

 

ジョークか?

 

それとも本気なのか?

 

 

僕は確かめた。

 

「モッコリ?」

 

「あぁ、モッコリ起きてくるで」

 

父はハッキリと「モッコリ」と繰り返した。

 

 

ここから先は

あくまでも僕の感覚だ。

 

「のっそり」ならまだわかる。

 

「ひょっこり」もなんとなくわかる。

 

「ゆったり」はわかるようでわからない。

 

「ねっとり」は気持ち悪い。

 

「しっかり」は意味は通るが使わないだろう。

 

……モッコリ?

 

う~ん

う~ん

 

世の中では使うのだろうか?

 

「モッコリ起きる」

 

わかるようでわからない感覚だが

隆夫さんは言い切った。

 

 

 *

 

 

一俳優として

 

今後、演出家から

「今のところ、モッコリ起きるような感じで演じてみて」

と言われた時のために感覚を掴んでおきたいのだがーー

 

一晩考えてもイメージがわかないでいる。

 

 

……想像力不足だろうか?

 

 

 

 

 

では、また。