ども、岡田達也です。

 

 

 

 

 

僕は“死にたい”と思ったことはない。

 

基本的に楽天的な人間なので

思い詰めることが少なく

 

人に傷つけるようなことを言われても

真に受けないで受け流す術を身に付けているので

いつだって元気に生きている。

 

だが

そんな僕でも

 

自分のことを“死ねばいいのに”と思うことはある。

 

昨日がそうだった。

 

 *

 

『花火の陰』の稽古に向かうため部屋を出た。

 

5分ほど歩いて駅に着いた。

スイカをタッチしようとカバンに手を入れた。

 

「あっ……」

 

スイカを忘れてきたことに気付いた。

 

 *

 

実は。

 

僕はトートバッグが好きで

 

逆に

荷物の取り出しに時間のかかるリュックがとても苦手だ。

 

だけど、トートを使用していると、どうしても体に歪みが出てしまう。

 

『刀剣乱舞』のときは

そのわずかな歪みすらもキツかったので

ガマンしてリュックを使用していた。

 

だが『花火の陰』では

刀を振り回したり、舞台を走り回ったりする役じゃない。

 

だから、昨日から大好きなトートに戻していた。

 

そのリュックからトートへの荷物の移動で

スイカを移すのを忘れていたのだ。

 

 *

 

僕は5分かけて部屋に戻った。

 

スイカを手にして再び駅に向かった。

 

改札に入る直前ーー

 

時間を確認しようと

いつもスマホを収めているジーンズの左前のポケットに手を入れた。

 

「あっ……」

 

スマホが、ない。

 

どうやら忘れてきたらしい。

 

この時点で

僕は、僕自身にかなりイラついている。

 

が、気持ちを落ち着かせ5分かけて部屋に戻った。

 

そして、玄関のカギを開けようとしたその瞬間……

 

トートバッグの中から

ラインの着信音が聞こえ

バイブの振動が伝わってきた。

 

「ん?」

 

僕は、恐る恐るトートの中のポケットに手を入れてみた。

 

スマホが、入っていた。

 

「はああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ」

 

僕は

玄関の前で

1人立ち尽くし

我ながら驚くほどの深いため息をついた。

 

 

なぜなんだ?

どうして、いつも入れないとこにスマホを入れたんだ、自分?

なんで左前のポケットに突っ込まなかったんだ、自分?



自分の思考が理解できないまま

混乱しながら駅に向かい

 

5分で改札をくぐるはずが

合計で30分以上ロスしてしまった僕は

 

「自分、死ねばいいのに」

と自分を呪いながら稽古に向かった。

 

 

みなさん

バッグを変えるときはしっかり確認しましょうね。

(オマエがな)

 

 * * *

 

ようやく本格的に稽古参加です。

 

僕以外のみんなは仕上がってました。

もう、焦る、焦る。

 

でも、逆言えばそれくらい面白いです。

 

劇場でお待ちしています。

 

『花火の陰』

https://hanabinokage.com/

 

 

 

 

 

 

では、また。