ども、ゴールテープが見えてきた岡田達也です。

 

 

 

 

 

『刀剣乱舞』

本日、福岡にて大千穐楽。

 

 

TDCホールで初日を迎えたときは

不安要素が多すぎて

今日という日が想像できなかった。

 

 

例えばーー

 

「舞台転換があまりにも大変なので、それをやっているアンサンブルキャストのメンバーがケガするんじゃないか?」とか

 

「一色洋平(岡田以蔵役)が、階段落ちをするときに、勢いが付きすぎて客席まで転落し、二度と這い上がってこれないんじゃないか?」とか
 

「神農直隆くん(武市半平太役)が演出家に言われた「ここ、つか芝居みたいな感じで」という注文をしっかり守り、結果、あっという間に喉を飛ばしてしまうんじゃないか?」とか

 

「そもそも唐橋充さん(吉田東洋役)は完走できないだろう。だって、自分で「もう無理です」って毎日楽屋で泣いてるんだから」とか

 

まぁ、とにかく

恐怖との戦いだった。

 

 *

 

昔々

僕が小学校時代

道徳の時間に、こんな話を聞いたことがある。

(……道徳の授業ってまだ存在するのだろうか?)

 

「マラソンを走っていた選手が途中で辛くなり、もうダメだってなったとき、「じゃ、せめて次の電柱まで走ろう」と決めてそこまで走り、そこまで来られたらまた「次の電柱まで走ろう」と決めてそこまで走り、それを繰り返してなんとかゴールした」

という内容。

 

とても良い話なのだが

ひねくれていた小学生の僕は

「いやいや、現実はそうはいかないよ。それはあくまでも教科書用の話だね」

という、なんとも可愛げのない感想を抱いたのを覚えている。

 

今の僕が担任の先生だったら

校舎の屋上から逆さ吊りにして3日間放っておくところだった。

 

 

さておき。

 

今ならわかる。

その話が理解できる。

 

毎日、毎日

「とにかく今のステージを乗り切ろう」

「神戸なんて考えちゃダメだ。まずは今日の2ステージを頑張ろう」

「赤坂? そんな日は来るわけがない」

と、本当に1ステ、1ステだけを目の前に置き

みんなで一歩ずつ走ってきた。

 

 *

 

今朝、今日という日を元気に迎えられているだけでも大いに幸せだと思う。

 

もちろん今日も2ステージあるので、まだ油断はできないけど

今まで積み重ねてきたことの大きさは、ちょっとやそっとじゃ揺るがない。

 

だから今日だって

「千穐楽だから」とか「ライブビューイングだから」と言って

特別なことをしてやろうなんて気持ちにはならないし、余計な気負いもない。

 

いつも通りにやれればいいし

その結果をお客さんに受け止めてもらえればそれでいい。

 

 *

 

というわけで

62ステージ目

63ステージ目

行ってまいります。

 

 

 

 

 

では、また。