ども、お手入れは万全の岡田達也です。
赤坂ACTシアター、最初の週末が終わった。
とにかく、連日超満員の客席に驚かされる。
僕の演劇人生で60ステージを超えた作品は
・加藤健一事務所 『煙が目にしみる』
・キャラメルボックス 『太陽まであと一歩』
そして
今回の『刀剣乱舞』
28年芝居をやっててこの3本だけだ。
なかなかこのステージ数の芝居に出演することはない。
おまけに『刀剣乱舞』の劇場は客席数も多いので
キャパシティという意味では断トツでこの作品が大きい。
それだけ多くの人を虜にしている世界だということを、毎日実感する。
ずいぶんたくさんやった気がするけど、昨日でやっと折り返したばかりだそうだ。
まだまだ先は長い。
絶対に最後まで面白いお芝居をやりながら、走り切らないといけない。
だからケガも病気もしていられない。
* *
ま、これは、今回に限らずの話だけど……
楽屋では大きな顔をしてジャイアンな振る舞いをしている僕だが
中身はとんでもない小心者なので
芝居の準備(アップというやつです)にはたっぷりと時間をかけたがる。
ルーティンがわりとしっかり決まっていて、それでいて長い。
ストレッチ、筋トレ、ジョグ、発声、などなど
さっき「時間をかけたがる」と書いたが
正確に言うならば「やらないと怖い」のだ。
で。
これらのメニューをこなすのは、正直に言うととてもしんどい。
なんなら筋トレなんか大嫌いだし
ストレッチして芝居が上手くなるのなら文句も言わずにやるけど
固い体をヒーヒー言いながら伸ばしていくのもキツイし
セリフをしゃべりながら劇場の中を走り回るのもいい加減やめたいと思う
思うけど
でもでも
劇中、セリフをしゃべってて、息が苦しいときを支えてくれるのは圧倒的に「横隔膜」とそれを取り巻く「腹筋」なので、筋トレは頑張らないといけないし
脚なんかまったく開かないし、背骨が折れそうになるし、いつだって涙目になるけど、自分の体の状態を知るためには毎日のストレッチが必要だし
心拍数を上げるという負荷をかけておくと、舞台上での動きやしゃべりが楽になるから、そのためにブツブツセリフを言いながら走るというのは効果的だったりするので
どれもこれも、やり続けるしかない。
(注 これらはあくまでも個人的にたどり着いたやり方です。すべての人にハマるわけではないし、やる必要もありません)
最初に書いた「怖い」というのは
これらをやらないと
今できていることすら、できなくなってしまいそうな気がするからで
だから
しんどいし、大嫌いなメニューだけど、踏ん張ってやっている。
*
今回のお芝居では、楽屋にトレーナーさんが常駐していて
みんなの体をケアしてくれたり
万が一のアクシデントに備えたりしてくださっている。
昨日、初めてその方に体を診てもらった。
トレーナーさんは僕の体を触ると、こう言った。
「あぁ、毎日ちゃんとお手入れされてる体ですね。すぐにわかりましたよ。えらいですね」
うわっ
なんて嬉しい言葉なんだろう
ありがとうございます
毎日の苦労が報われます
さらに
「これ、30代前半の体ですよ」
とまで言われ
僕は危うく
「何か欲しいものはありますか?」
と聞きそうになったが、それはやめておいた。
*
大嫌いなアップを頑張るので
どうか最後まで走り切れますように。
後半戦のチケットをお持ちのお客様
待っててくださいね。
では、また。
追伸
昨日の夢について一色洋平くんが調べてくれました。
大まかに言って「吉夢」だそうです。
気が狂ったわけでも、唐橋菌に侵されたわけでもなさそうで、安心しました。
どうやら僕は新たなステージへ飛び出そうとしているようですね。
……どこに行くんだろう?