ども、共通点はくせ毛という点だけかもしれない岡田達也です。
20ステージ目、終了。
毎日たくさんのお客さんにご来場していただいてます。
本当にありがとうございます。
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さてさて
誤解しないで聞いていただきたいのだけど……
僕は“坂本龍馬の大ファン”というわけではない。
キャラメルボックスに入団した直後
劇団OBの近江谷太朗先輩から
「男なら『竜馬がゆく』を読め! 人生が変わるぞ!」
と言われ
それまで薄ぼんやりとしか知らなかった龍馬さんの仕事ぶりを
初めて理解できたようなレベルで
(一部には司馬遼太郎さんがかなり盛って書いてる、という話もありますが……)
それでようやく龍馬さんの魅力を十分に感じることができた。
なんだけど
「大の龍馬ファン」にはならなかった。
ただ、その後、ご縁があり、
舞台の上で龍馬さんを演じる機会をもらった。
さてさて
実際に存在した人物を演じるということは
とてもハードルが高いものだ。
だって
世間の人(あるいはファンの人)のイメージを壊したくないし。
「違う! ホントの龍馬はそんなんじゃない!」とか
「私の龍馬を汚すなよ!」なんて言われる可能性はいっぱいあって
だから最初はおっかなびっくりで坂本龍馬という人に向き合っていたのが正直なところだけど
ある日、気付いた。
「そうか……。今、生きてる人は、誰も龍さんに会ったことないんだもんな。彼の仕事ぶりは残ってるけど、誰も普段の龍さんを知らないんだよな。忠実に再現するのは不可能だよな」
そんな当たり前のことに気がついて、少しだけ開き直れた。
「ま、いっか。自分が思う坂本龍馬で」
そこからだ。
少しずつ、息ができるようになったのは。
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僕は
僕が思う龍馬さんを
(きっと、人懐っこくて、どこか人たらしだったんじゃないかなと想像してる)
勝手に舞台上で演じてるだけなので
「イメージと違う!」という方もたくさんいらっしゃるとは思う。
思うけど
今の自分にはこれしかやりようがないし
きっと龍さんは「好きにやればえいき」と言ってくれるんじゃないかーー
そんな気がしてる。
だから、龍馬ファンのみなさん
どうか広い心で観てやってくださいませ。
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昨日は坂本龍馬の誕生日であり命日。
(この命日については諸説あるようですが)
そんなステージもいつもどおり
やれることだけをやらしてもらった。
そして。
自分で一番驚いているのは
昔はプレッシャーでしかなかった坂本龍馬役が
今は楽しさも感じられるようになった、ってこと。
この変化はすごい。
おそらく最後の龍馬役
最後までがんばります。
(……って、前回の龍馬役でも同じこと言ってたな。また次があったらすごいな)
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昨日、演出部の方に頂いたお守り。
これを着物の中に忍ばせてやっちょります。
では、また。