ども、てっぺん岡田達也です。
すべての稽古が終わった。
今日から劇場入りして仕込みが始まる。
劇団ではないので、もちろん我々キャストは仕込み免除だ。
だけど、長年仕込みに携わってきた者としては
「これから始まるんだ」
「一からみんなで作るんだ」
という空気が好きだったので、仕込み日に何もしないのはちょっぴり寂しくもある。
まぁ、衣裳のフィッティングなどもあり、今日は劇場に顔を出すことになっているので、空気感だけでもおすそ分けしてもらおうと思っている。
* * *
昨日の稽古も殺陣のブラッシュアップが行われた。
アクション監督は『倉田プロモーション』の栗田政明さん。
先日の日記にも書いたが
その引き出しの多さと
殺陣付けのスピードと
センスの良さに度肝を抜かれて
僕はいつも口をポカーンと開けながら稽古を見ている。
そんな栗田さん
とても細身なんだけど、とてもパワフルだ。
「パワーがある」
「元気がある」
というのはとてもいい。
度が過ぎると周囲の人に煙たがられることになるが
(……自分のことか?)
人に元気を与えられる人は
その人自身が元気でなければならないーー
と思っている。
*
「栗田さん、おいくつですか?」
「今年で40になります」
「そろそろ体力が落ちてきたなぁ、とか感じませんか?」
「いや、全然ですね」
「!」
「今がピークなんじゃないかってくらい元気です(笑)」
*
強がりではない
冗談でもない
栗田さんは本気でそう言った。
「今がピークかもしれないくらい元気」だと。
僕は、この姿勢に憧れる。
いや、姿勢ではないな……
姿勢にしてしまうと、強がりも込みになってしまうから。
50歳を過ぎた今
「体力も、身体の使い方も、今がピークですね」
と、本気で言えればどれほどカッコイイか。
そう言い切れる自信はないんだけど
それでも言ってみたいのだ。
憧れるのだ。
だから
20年も前から
僕は誕生日が来るたびに
「日本一若い○○歳」と自分にはっぱをかけていた。
これは見た目の問題ではない。
「気持ち」と「体力」だ。
悔しいけど
眼も耳も少しずつ遠くなってきたし
息も上がりやすくなってきたし
痛いところは増えてきたし
相変わらず尿酸値は高いし
それが現実だったりするんだけど
それでも「今がピークです」と言えるように生きていたいなぁ
と、思った話。
……じゃ、まずは尿酸値下げろよ。
では、また。