ども、おんぶしてほしい岡田達也です。

 

 

 

 

 

『刀剣乱舞』

昨日は立ち回りの復習稽古の日。

 

筋肉痛が収まりかけたこのタイミングで再び刀を振るというのは

 

例えるなら

“もうすぐ寝そうになっている赤ん坊が再び目を覚まし大声で泣き出す”

のに似ている。

 

“あぁ、もう少しで寝てくれたのに。あなたは目を覚ましてしまったのね”

という感覚だ。

 

日本全国に隠し子がいる、

と、まことしやかに噂されている私だが

実際は子供がいないので、その感覚が当たっているのかどうかわからないが

なんとなく近いんじゃないか?と勝手に思っている。

 

今、階段の上り下りに苦労しているのはナイショだ。

 

もしも駅の階段で

手すりにつかまりゆっくり歩いている私を見かけても

そっとしておいて欲しい。

 

大丈夫。

一人でホームまで歩けるので。

 

 * *

 

これまでも何度か

刀を振ったり、傘を振り回したり、殴ったり、蹴ったり

というアクションはやってきてはいる。

 

やってきてはいるが

それ専門の俳優ではないので

しょせん、付け焼き刃であることに変わりはない。
(もちろん基礎練習はいっぱいやってきましたよ)

 

だから、僕は覚えるのに時間がかかる。

 

いや

「覚える」ことはまだなんとかなるが

「体に染み込ませる」のに大量の時間を要するのだ。

 

なんだってそうだろうけど

この「体に染み込ませる」ということができなければ

自分自身を思うように操れない。

 

 

昨日の稽古でも

ブラッシュアップのためにいろんな改良点を指摘された。

 

ここで、

言われたことを、

一発で解消できれば苦労はない。

 

だけど。

情けない話だが

頭ではわかっていても

すぐにそのようには動けないのだ。

 

動けないものなのだ。

 

いつも、いつも、書いていることだけどーー

 

ここでチキンな僕が顔を出す。

「あぁ、自分の不出来に時間を取ってしまっている……」

 

いやいや

稽古というのは

できないことをできるようになるための時間なのだから

そんなことは気にしなくてもいいのだろうけど

どうしても腰が引ける。

 

「自分のせいでみんなを待たせてしまっている」

この焦燥感たるや……

 

ま、これは演劇に限らず

どんな世界でもそうなんだろうけど

やはり心苦しい。

 

 

で、

何が書きたかったかと言うと

 

その「すぐにできなくて申し訳ない」という心苦しさも

上達するためには必要な感情かもしれないなぁ……

なんてことを思ったのだ。

 

「焦るのはよくない」かもしれないが

「焦ったほうがいい」場合も間違いなくある。

 

 *

 

昨日の帰り道

 

「あれ? あそこの動きはどうだったっけ?」

と、突然不安に襲われ

歩道の真ん中で立ち止まり

一人で刀を振り始めたところ

(もちろんエアですよ)

 

僕の後ろから歩いてきたおじさんが

僕のことを奇異な目で見て

「こいつに関わると命が危ないかも」

という空気で僕の横を足早に超えていった。

 

おじさん

すみませんでした……

 

 

毎日、そんな戦いをしています。

 

 

 

 

 

では、また。