ども、遅れてきた岡田達也です。

 

 

 

 

 

一昨日

僕のパートの剣殺陣を付けていただいた。

 

それまでは

メインキャストのみんな

アンサンブルのみんな

 

つまり

僕以外の全員がブンブンと刀を振っていて

その姿を見ながら「みんなよく動くなぁ」と感心していた。

 

正直、ちょっと不安ではあった。

 

30代で「椎間板ヘルニア」を経験し

40代で「脊柱菅狭窄症」を経験し

そして50代に差し掛かっている今

 

はたして僕の体はついていけるのだろうか?と

 

 *

 

僕のパートが付いた。

 

ヘロヘロにはなった。

なったが、なんとか無事に終えた。

 

僕は稽古場の隅で、ホッと胸をなでおろした。

 

 *

 

稽古後、主演の蒼木陣くんとご飯を食べに行った。

 

お店に向かう道中、聞かれた。

「達也さん、あれだけ動いて体は大丈夫ですか?」

 

陣くんは器械体操などをやっていたらしく、抜群に体が利く。

その運動神経を活かして、今回の芝居でも多くのアクションシーンで活躍する予定だ。

 

27歳で

初主演の

それでいて運動神経抜群

そんなキラキラした座長が

 

年配の僕の立ち回りを見て

心配してくれているのだ。

「このおじさん、大丈夫なんだろうか?」と。

 

僕は自分の体に聞いてみた。

「痛いところはありますか?」と。

 

……うん

……これは

 

大丈夫だっ!

 

どこも筋肉痛になっていないぞっ!

 

動き回ったわりには

首も回る

肩も上がる

手首も動く

太ももも大丈夫だし

膝も曲がるし

足首も平気だ。

何より爆弾のような腰が悲鳴を上げていない。

 

なんて素晴らしいんだろう、自分の身体!!!

 

僕は心の中で大喜びしながら

でも、声のトーンは冷静に

穏やかな笑顔を浮かべて言った。

 

「うん、なんとも無いね」

 

「そうですか、すごいですね」

 

こちらは彼が生まれる前から芝居をしているのだ。

少しはカッコつけたい。

 

「そうね。まぁ、陣みたいに体操やダンスをしていたわけじゃないけど、ずっと芝居で体をイジメてきたからね。その貯金かな。これくらいの運動量なら平気だよ」

 

くぅ~

なんてカッコいいんだ、自分

なんて余裕なんだ、自分

なんて大人な対応なんだ、自分

 

「さすがですね」

 

陣くんは納得したようだった。

 

 *

 

昨日の朝

目が覚めて嫌な予感はした。

 

あれ?

 

これは……

体が、重いんじゃないのか?

 

 *

 

そして今朝

目が覚めて予感は確信に変わった。

 

 

ダメだ、こりゃ

 

僕の首はペッパーくんのような動きしかできず

太ももはしゃがめないほどの筋肉痛に見舞われ

体全体は鉛のように重くなっていた。

 

今、パソコンの前に来るまでにどれほどの時間を要しただろう?

 

 *

 

いいですか

 

覚えておいて損はないですよ

 

歳をとればとるほど

 

筋肉痛が出るのが遅くなると言われているけど

 

それは!

 

本当です!

 

この私が!

 

身を以て!

 

実証しているので!

 

保証します!!!!!

 

 

あ~ん

 

痛いっす

重いっす

 

でも頑張るっす

 

 

 

 

 

では、また。