ども、AB型の岡田達也です。
昨日の書き出しもそうだった。
僕はAB型だ。
僕は占いを信じる人ではない。
が、
なんとなく、なんとなく、なんとなく
「血液型によっての性格の違い」は
多少なりともあるのではないか?
……と思っている。
悲しいかな「AB型」だということを伝えると
大抵の人は
「あぁ、なるほどね」とか
「あぁ、やっぱりね」とか
「そうだと思った」など
非常に冷ややかな反応を返してくる。
……なんで?
……AB型ってだけでそんなに迷惑ですか?
……扱いに困りますか?
と、言いたくなることが
これまでの人生で多々あった。
* *
僕の血液型は11歳までA型だった。
「……おまえ、何を言ってるんだ?」
などと思わないで、最後まで話を聞いてほしい。
*
父・隆夫さんはAB型
母・秀子さんはA型
ということは
その子供の血液型はO型以外なら、どれでも可能性がある。
母はとても真面目な人だった。
明るいけど、控えめで
仕事も、家事も、趣味も一切の手を抜くことなく
他人に迷惑をかけることを極端に嫌い
僕の知る限りではウソを付くような人ではなかった。
この一点を除いてーー
「あなたはA型よ。そうに決まってる。それしか考えられない」
秀子さんはきっぱりと言った。
検査もしないで
「そうに決まってる」
などと独断で人の血液型を決めつける看護婦さんなど大いに問題がある。
が。
彼女はそう言い続けた。
かたくなに。
そこだけは譲らなかった。
自分の母親が「あなたはA型」と言っているのだ。
当然、僕はそれを信じた。
友達と血液型の話になったとき
「僕はA型だ」と言っていた。
もちろん最後に「たぶん」と付け加えることを忘れないようにして。
*
11歳のとき。
さすがに何かあったときに困るだろうと思い
「そろそろ血液検査したい」と秀子さんに伝えた。
彼女は「そうだね。行ってきなさい」と言った。
「でもA型よ」とも言った。
*
病院から帰宅して。
秀子さんに結果を伝えた。
「AB型だったよ」
このときの母の驚きは今でも忘れられない。
「ええっっ??? え、え、えーびーがた???」
そして、こう言った。
「あなた、お父さんの方に似てるの???」
「ええっっ??? ほんとに???」
「そうなの???」
「そうかあああぁぁぁ」
母は
あきらかに落胆していた。
*
確率である。
僕はA型も、B型も、AB型も可能性があった。
ABだからといって、母より父の血が濃いということではない。
現役の看護婦さんなんだから、それを知らないはずはないだろう。
だけど。
秀子さんにはショックだったらしい。
*
お母さん
僕はあのとき恐くて聞けなかったのですよ
「お父さんの血のほうが濃いってことは、この息子は大きくなると隆夫さんみたいになる」
ということを恐れたのですか?
きっとそうですよね?
それ以外考えられませんよね?
それがイヤで「あなたはA型よ」と言い続けたんですよね?
強い念を込めながら
でもね
今はAB型同士
なんとかやってます
言い間違いも
聞き間違えも
すれ違いも
問題はいっぱいあるけど
だから、どうか安心してください
寿司を吟味しているAB型。
では、また。