ども、健康体を目指す岡田達也です。
本日はお休みして、明日、九州に移動。
昨夜は近江谷太朗先輩の稽古にお付き合いする代わりに
自宅にお泊りさせてもらった。
持つべきものは甘えられる先輩だったりする。
yataPro vol.3
『熱海殺人事件』もよろしくお願いします。
* * *
札幌のホテルにて。
朝食を食べようとレストランに行くと
田中真弓さんが先に食事していた。
「いや~、キツいね」
真弓さんがこぼした。
もちろん、体力的なことを言っている。
東京のハードスケジュールに比べると
地方公演の方が緩めになっているから楽かと思っていたけど
それでも、やっぱり1ステージやると、どっと疲れが襲ってくる。
芝居とはそんなものだ。
「ですね(笑)」
二人で顔を見合わせ、自分の体の重さを感じて苦笑いした。
フト思った。
僕は現在51歳
真弓さんは64歳
一回り以上歳上の真弓さんだが
舞台の上ではとてもパワフルに演じている。
はて
僕が64歳になったとき
あんなに元気に舞台に立てているのだろうか?
う~ん……
こればかりはなってみないとわからないが……
そう考えると、やっぱりすごい。
僕は素直に言葉にした。
「いや、真弓さんがその年齢で、あんなに元気に舞台に立ててるのはすごいです」
「いやいや」
「その声の張り具合とか信じられないですよ。なんで60オーバーの女性がルフィやれるんですか?(笑)」
実際、身体表現もさることながら
その小さな体から発せられる声にはハリがあり、未だに少年をやっている。
とても大きな武器だ。
「でもね、声優界には化け物みたいな人がいるから、私なんてまだまだ」
「例えば?」
「野沢雅子さんとか」
「あぁ」
「あの人82歳よ」
「……そんなになりますか」
「でも、全然かわらない」
「僕が子供の頃から聞いてますよ」
「でしょ? 今でも元気でね、体も悪いとこなんて一つもない」
「そうなんですか」
「一緒に録音してても「真弓ちゃん、疲れてるでしょ? ちょっと休んだら?」なんて、逆に私の方が気を使われてしまうくらい(笑)」
「すごいですね」
「そういえば、野沢さんの名言でねーー」
「?」
「「私は体に悪いこと何もしてないから元気なのよ」って言ってて」
「へぇ」
「「私は酒も、タバコも、演劇もやらないから」って(笑)」
「!!!」
2人で顔を見合わせて大爆笑
これぞ名言
確かに
酒も、タバコも、演劇もやらなければ
ものすごい健康体でいられそうな気がする。
*
演劇の負荷の大きさ
それはお客さんにはわからないだろうし、わからなくていい話だし
で
それを理解してほしいとか
大変なことをやっていると自慢したいわけではなく
負荷がかからなければ芝居は面白くない
……ということ
それは経験上間違いない
それがわかってるから
キツくてもみんな頑張るのだ
*
野沢さんは声優を続けたいから芝居をやめたらしい
なるほど
その決断もよくわかる
最後に僕は聞いた。
「じゃあ、いつか真弓さんも芝居をやめるんですか?」
「私は演劇続けたいから、声優やめるわ(笑)」
では、また。