ども、人の記憶に残りたい岡田達也です。

 

 

 

 

 

『世襲戦隊カゾクマンⅢ』

8ステージ目終了。

 

今さら気付いたのだけど……

この公演、なかなかハードなスケジュールが組んである。

休演日はなし、オマケに今日から6連チャンでステージが続く。

 

山場は明後日の夜だろうか?

もしも赤坂の街で僕の抜け殻を見つけたら拾ってくださいませ。

 

 * *

 

昨日はキャラメルボックスOBの

近江谷太朗、今井義博、両先輩が観に来てくれた。

 

 

「先輩」ということは

僕のデビューから見てきたということで

 

ということは

僕の演劇人生の

黒い部分も、白い部分も、グレーな部分も

何もかも知り尽くしてる人たちだ。

(ついでに言えばプライベートの黒歴史も知っている人たちでもある)

 

だからこそ芝居に対する評価も甘くない。

 

面白かったら面白かったと言われ

つまらないときは何が問題なのかを言ってもらえる。

 

だからこそ二人とも大いに信用しているのだけど……

 

 *

 

近江谷太朗先輩と会うと

必ず「岡田達也のベストアクトは何か?」という話になる。

 

“芝居は記録ではなく記憶に残るもの”だと思っているから

そうやって語られるのは本望だし

「あのときのあの芝居がーー」なんて

何年経っても話題に上がるというのは嬉しい限りだ。

 

だが……

 

「達也のベストアクトは、『嵐になるまで待って』(1993年)の「ホテルのボーイ」と「牧師」と「浜口くん」、それから『ディアーフレンズ,ジェントルハーツ』(1994年)の「江川卓」、それと『小さき神の、作りし子ら』(2008年)の「ジェームズ」だな」

 

昨日の夜もそう言われた。

 

今、2019年である。

 

つまり

2008年以降、僕のベストアクトは更新されていない、ということだ。

 

……

……

 

僕だって28年やってきたのだ。

出演作は100本を越えている。

 

なのに

そう簡単に記憶は塗り替えられないらしい。

 

 

それに。

自分で言うのも何だが

仮に岡田達也の熱心なファンの方がいたとしても

「ホテルのボーイ」「牧師」「浜口くん」など

あまりにもマイナーすぎて

それを即座に思い浮かべることができる人は世の中に存在しないだろう。

 

先輩

細いっす……

細すぎますよ……

 

「ホテルのボーイ」と「浜口くん」は

それぞれセリフが5個くらいしかなかったけど

それさえちゃんと演じられず

ゲネプロを観に来た成井さんに「全滅」というダメ出しをもらい

 

「牧師」にいたっては

セリフは一つもなく

舞台に出てきても、客席に背を向けたまま胸の前で十字を切ってるだけで、顔も見せていない

 

早い話が

近江谷太朗先輩には

不出来で、苦労していた僕の姿が強烈に残っていて

それを超えるほどの良い芝居はまだお見せできていない

……ということだ。

 

なんてマニアックなんだ、この先輩……

 

 *

 

でもね

1993年の作品を

2019年の今

こうして一緒に語れるってだけで

演劇の力を思い知ったりするわけですよ

 

 *

 

残念ながら「男前男」も先輩の記憶を塗り替えることはなかったようだけど

 

それでも

誰かの記憶に残って

誰かと語ってもらえるように

今日も頑張って演じるのみ

 

 

本日は19時開演

劇場でお待ちしています。

 

 

 

 

 

では、また。