ども、二人三脚の岡田達也です。

 

 

 

 

 

『世襲戦隊カゾクマンⅢ』

稽古が進んでいる。

 

 *

 

一作目、二作目をご覧になった方はご存知だと思うが

僕はこのお芝居で「怪人・男前男」という役を演じている。

 

怪人二十面相ならともかく

怪人男前男だ

 

おそらく

数多くの怪人を排出した仮面ライダーでさえ出てきたことない怪人だろう。

 

俳優をやっていても

生涯に一度出会えるかどうかのかなり珍しい役だと思う。

 

しかも珍しいのはその名前だけではない。

 

自分で演じておいて言うのもなんだが

キャラクターがまた独特なのだ。

 

 

実は。

 

一作目

稽古開始の時点で、まだ脚本は完成していなかった。

で、僕は最初、違う役で登場していた。

 

が。

ある日のこと

「岡田さん、怪人・男前男というのを思いついたんですが演ってもらえますか?」

と、作・演出の田村くんがニヤニヤしながら言ってきた。

どうやら脚本を書き進めているうちに思いついたらしい。

 

いやいやいや

俳優に断る権利など無いし

どんな役であろうと作家が書いたものを演じるのが僕らの仕事だ

 

「もちろん何でもやりますよ」

そう返事をしたのを覚えている。

 

ただ。

田村くんはアイディアの宝庫なので

彼がニヤニヤしているときというのは“面白い何か”を思いついたときで

それは大抵、俳優に大いなる負担(?)となり降りかかってくる。

 

案の定、僕の嫌な予感は当たった。

 

それから渡される脚本を読んで軽く混乱した。

 

実は悪者(怪人)である

男前である

優秀である

 

この辺りは良いのだが

どうやっても変態にしか読み取れないのだ。

 

……なんだ、このド変態野郎は?

 

この男が現実社会で生活していたら

速攻セクハラで捕まっているだろうというレベルじゃないか?

 

 *

 

俳優の仕事はーー

脚本から読み取れるポイント

演出家から与えられる言葉

それらをジューサーにかけてミックスしていくことだと思う。

 

さて。

僕にはキーワードが一つ増えた。

 

怪人

男前

優秀

そして

変態


……う~ん

そんなものがすべて成立する役ってどうすればいいのだろう?

 

 

 

 

 

つづく