ども、再び自慢する岡田達也です。

 

 

 

 

 

昨日の日記にもちょっと書いたけど

今から17年前

僕は『加藤健一事務所』に出演させてもらったことがある。

 

『加藤健一事務所』さんに呼んでもらえたこと自体が演劇人としてとても嬉しかったし

 

さらに

 

カトケンさんと言えば

僕にとってのバイブルでもある映画『麻雀放浪記』

“女衒の達(ぜげんのたつ)”を演じた俳優さんでもあったので

「あぁ、なんてことだ! 女衒の達と共演できるなんて!」

という、とてもミーハーな気持ちもあった。

 

くぅ~

今思い出してもゾクゾクする

 

映画を観てない方には何のことやらだと思うが勘弁してほしい。

 

僕はこの作品が大好きで

ストーリーももちろんだけど

何より登場人物たちのキャラクターがみんなみんな素晴らしく

DVDを購入して繰り返し観ていたくらいのファンだった。

 

ただ。

 

それを口にするのは

“あまりにも行儀が悪いミーハー野郎だと思われるかもしれない”

という不安から言えないでいた。

 

 *

 

2月に稽古が始まって

長い長い本番(全部で70ステージほど)があって

もうすぐ終りを迎えるという頃

 

もう、この話をしても良いだろうと思い

ある日の飲み会でカトケンさんに打ち明けた

 

 

『麻雀放浪記』が大好きだということ

 

物語のクライマックス

真田広之、鹿賀丈史、高品格、加藤健一の4人で麻雀を打つシーンが

日本映画史上最もカッチョいいと思っていること
 

「女衒の達」が大竹しのぶさん演じる「まゆみ」にビンタを喰らわし、ラムネを「ドンっ!」と置くシーンが大好きだということ

 

 

3ヶ月も言いたいのをガマンしていたのだ。

僕は、自分でも恥ずかしくなるほど、居酒屋で熱弁してしまった。

 

加藤さんは、そんなファンにたくさん会ってきたのだろう。

ず~っと黙って、ニコニコしながら、僕の話を聞いてくれた。

 

 *

 

数日後

 

「岡田くん、これプレゼント」

そう言って、加藤さんは僕に麻雀牌を差し出した。

 

「これはね、当時麻雀ができなかった僕のために「これで練習してください」ってスタッフさんに渡された麻雀牌でね。撮影現場の隅っこでずっとこの牌を触ってたんだ(笑)」

 

そ、そ、

そんな貴重なものを!!!

 

ぼ、ぼ、

僕なんか頂いても良いのでしょうか???

 

「あ、それとねーー」

 

「何でしょう?」

 

「これもあげる」

 

そう言って一枚の色紙を出してきた。

 

「これは世界に一枚しか無いよ(笑)」

 

そう言いながらイタズラっぽく笑った加藤さんに僕は失神しそうになった。

 

 *

 

 

あれからちょうど17年。

今でも大切にしております。

 

 

 

 

 

では、また。

 

 

 

追伸

 

『麻雀放浪記』

興味がある方は是非。

麻雀がわからなくても楽しめるかと思います。

 

ちなみに

現在公開されている『麻雀放浪記2020』ではありません。

お間違えのないように。