ども、畑中智行の顔がよぎってエメラルドマウンテンを買ってしまった岡田達也です。

 

 

 

 

 

僕が東京を離れる前

我が家の近所にあった『ファミリーマート』は、実にワールドワイドな展開をしていた。

 

3台レジが並んでいるのだが、当然のように日本人の店員さんはいない。

名前から察するに

東南アジア

中近東

東ヨーロッパ

そのあたりから来日したのであろう若者たちがレジを打っていた。

 

みんな驚くほど日本語が達者でーー

 

なんだけど

どうしても母国語の訛りがあるから

 

「ありがとうございました」が

「あざましぃた」とか

「おりごとうごました」とか

「ありがとおまいた」など

 

人によって“ややオリジナルのアレンジ”が入るが、それはまぁご愛嬌だ。

 

僕はその店でファミチキを買うたび

「一体、オレは今どこにいるんだ?」

と不思議な感覚に襲われながら、インターナショナルなチキンをかじったものだ。

 

 

で。

これからも都会ではそんなお店がどんどん増えてくだろう。

 

今現在、東京は、繁華街であればあるほど、コンビニには外国の店員さんしかない。

 

 *

 

「砂しかないんですよね?」

「行くにはパスポートが必要なんですよね?」

などと言われる鳥取だが、コンビニくらいはある。

 

「セブンイレブンが無い唯一の県」と揶揄されていたのも遠い昔で、今では何軒もある。

 

そして

100%の確率で

どこのコンビニに行っても外国の人はいない。

バリバリの日本人しかいない。

 

みんながみんな

「ありがとうございました」

と発語する。

すべての音が出る。

劇団四季に入っても通用するかもしれない。

 

 

そのかわりと言ってはなんだが……

ちょっと年配の店員さんは訛る。

 

鳥取弁が入ってくる。

 

 

先日

とあるファミリーマートで缶コーヒーを買った。

 

レジは僕より10歳ほど歳上の男性だった。

 

僕がお会計を済ませ、コーヒーを持っていこうとすると、彼は言った。

 

「袋に入れますかいなぁ?」

 

……あぁ

……残念だ

 

文字で書くと、音の抑揚まで表現できないじゃないか

 

 

僕はファミリーマートで働いた経験はないが

おそらくマニュアルに書かれているのは

「袋をご利用ですか?」とか

「袋に入れますか?」だと思われる。

 

「入れますかいなぁ?」

などというオリジナルな表現は、きっとない。

 

これは鳥取だけだろう。

 

だけど、僕は嫌いじゃない。

逆にもっと訛ってほしいと願うくらいだ。

 

 

外国人店員さんのガタピシした「ありがとうございました」も

流暢な鳥取弁の「入れますかいなぁ?」も

大いに結構じゃないか。

 

 *

 

鳥取のコンビニで外国人の店員さんが働き始める日は来るんだろうか?

 

 

 

 

 

では、また。