ども、そのうち日本はイオンに侵されてしまうのでは?と思っている岡田達也です。

 

 

 

昨日の稽古終わり。

米子から鳥取に帰るために駅に向かっていた。

 

途中、お腹が鳴った。

電車の時間まで30分ほどある。

僕は駅前の『イオン』に立ち寄った。

 

イオンの中に、たこ焼きと、お好み焼きと、焼きそばを売ってるコーナーがある。

僕はここがお気に入りで、稽古中もよく利用していた。

 

昨日は初めて見るおばちゃん(推定年齢60歳くらい。ただし、僕は女性を見る目が無いので、とんでもなく見当はずれの可能性あり)が、1人で切り盛りしていた。

 

 *

 

「焼きそばはありますか?」

 

「あぁ、ごめんね! お時間もらえれば今から焼くけど!」

 

う~ん

気持ちはめっちゃ焼きそばなんだが、電車の時間があるしな……

 

「えっと、お好み焼きはありますか?」

 

「お好み焼きならすぐに出せるよ! 今ね、豚玉が4枚と、イカ玉が2枚と、ミックスが3枚あるけど! 何枚いっとく?」

 

いやいや

1枚で十分です

 

「豚玉を1枚ください」

 

「え? 1枚でいいの?」

 

……なぜ驚く?

 

この時点で、僕はこのおばちゃんの濃さにハマり始めていた。

 

「ソース、マヨネーズ、青のり、ぶし、全部かけてもいいかな?」

 

「鰹節」を「ぶし」と略すあたりもすでに面白い。

 

「はい、お願いします」

 

「あいよ!」

 

おばちゃんは言いながら鉄板に置かれていた豚玉を容器に入れた。

 

そしてーー

その容器の中に隣で焼いているたこ焼きを2個入れてくれた。

 

「えっ?」と思っていると

 

「たこ焼き、2個入れておくからね!」

 

これは素直に嬉しい

 

「ありがとうございます」

 

「このたこ焼きは間違いじゃないからね!」

 

わかってますよ

 

「サービスだからね!」

 

……しつこいよ

 

「ソース、いっとくね!」

 

そこは「いく」んじゃなくて「ぬる」じゃないのか?

それにわざわざ宣言しなくても大丈夫です

 

おばちゃんはやたらとソースを塗りはじめた。

 

「ソース、多めにしておいたからね!」

 

見ればわかりますよ

てか、塗り過ぎですよ

ソース食べてるみたいになりそうで怖いです

 

「これ、間違いじゃないからね! サービスだからね!」

 

サービス多いな……

 

「マヨネーズも良いんだよね?」

 

「はい」

 

おばちゃんはやたらとマヨネーズをかけはじめた。

 

「マヨ、多めにしておいたからね!」

 

「……」

 

「サービスだからね!」

 

……おばちゃん、ひょっとして僕に気があるんだろうか?

 

 *

 

お会計を済ませ、イートインスペースでお好み焼きとたこ焼きを食べた。

ソースの味しかしなかったけど、それはそれで美味しかった。

 

食べ終わった後、僕はどうしても気になって、もう一度お店の横を通り過ぎた。

 

レジの前にお客さんがいた。

 

そのお客さんにおばちゃんは言った。

 

「このたこ焼きは間違いじゃないからね! サービスだからね!」

 

 

あぁ

もうすぐ閉店時間だから、売れ残ってるたこ焼きを入れてくれていたんだ……

 

おばちゃん

たくさんのサービスをありがとう

 

押し売りだろうが何だろうが、その心意気は伝わったよ

また米子に行ったら必ず立ち寄らせてもらいます

 

ごちそうさまでした。

 

 

 

では、また。