ども、週末は通い妻状態の岡田達也です。
プロデュース創作公演 第4弾
U-18シアタープロジェクト
『unt』 『動かない電車に乗って』
稽古のため再び米子にやってきた。
鳥取県の高校生が書いて
鳥取県の高校生が演じるお芝居。
17~18歳の子たちが描く、今の自分たちの悩みだったり、思うことだったり。
「……待て待て。おまえ51歳だろ? 」
なんて野暮なことを言うんじゃない。
僕だって33年前はピチピチの18歳だったんだ。
「ピチピチ」が言い過ぎなら「ムチムチ」でどうだ?
*
昨日の稽古で。
演出の宮田さんが俳優たちに言った。
「そろそろさぁ、覚えたセリフをしゃべるだけの稽古はやめようよ」
……胸が痛む
「芝居ってさぁ、役者がどういう演技をしたいかってことを、きちっとプレゼンしてくれないと。それが無いと演出家って何も言えないし、振り付け(※)するしかなくなっちゃうよ」
(※ 「こういう言い方をして」とか、「こんな動きをして」というような指示)
……痛むのを通り越して、胸が張り裂けそうだ
*
悲しいかな、暗記パンはこの世に存在しないらしく、セリフというのはひたすら覚えるしかない。
完璧に頭の中に入ればいいのだけど、最初はどうしても脳みそに刻まれかけたセリフを思い出し思い出ししゃべるものだ。
オマケに稽古場というのはとても緊張する。
だから気持ちも感情も込めてる余裕などなく
結果“セリフを思い出そうとしてアップアップしてる姿”だけが浮き彫りになる。
僕も親分である成井さんに、何回
「……おかたつ、セリフを思い出しながらしゃべってるからかな? 何がやりたいのかさっぱりわからない」
と切って捨てられてきたことか。
そして気持ちが萎縮して演技など何もできない自分に
「何かしろよ!」
「 面白いことしてくれよ!」
「 オマエがしゃべると地獄絵図なんだよ!」
「俺の言い方を完全にコピーしろ!」
という罵声が飛んできたものだ。
……あぁ、今思い出しても泣けてくる
でもね、高校生諸君
それでいいのだ
誰もが通る道なんだよ
みんなみんな、その苦労と戦ってきてるんだから
そのダメ出しをもらって、次にどうするか?が大事だぞ
*
それにしても。
17~18歳のときに
日本を代表する演出家に
そんな言葉をかけてもらえる意味はあまりにも大きい。
うらやましすぎるぞ、コノヤローと思う。
僕が17~18歳のとき
巡回中のおまわりさんに
「君、ここで何してるの?」
という言葉をかけられていたのとは雲泥の差だ。
*
さてさて。
今日も朝から稽古です。
高校生時間なので早いのです。
ご心配なく。
33年前は高校生でしたから。
では、また。