ども、ブツブツ岡田達也です。

 

 

 

今、毎日、ヒーヒー言いながら

『アトムが来た日』の台本を覚えている。

 

 *

 

頭の悪さは誰にも負けない自信があるが

そんな僕でも若い頃はセリフ覚えが早かった。

(ウソじゃない。信じてほしい)

 

若い頃は脳みそがまだ柔らかく……

というか

学生時代、まったく勉強していなかったので

使用していない脳内のメモリが余っていたらしく

2~3回繰り返して読めば、あらかたの文字がインプットされていたような気がする。

 

それに比べて今はとても時間がかかるようになった。

ヒーヒー言いながら

あるいは

何度繰り返しても覚えられない自分にガッカリしながら

ひたすら台本を読んでいる。

 

それはもちろん「加齢」によるものが大きいのだろう。

 

けど、もう一つ「言葉の捉え方」が変わってきたことも原因かもしれない。

 

 *

 

若い頃は「ページを丸暗記するように」覚えていた。

言い換えると

「台本の1ページを一枚の画」のように捉えて覚えるのだ。

 

ページの、どのあたりに、どのセリフがあるか

 

例えば。

あるページの一番最後のセリフが

「俺はカレーを頼むとき、いつも辛口って決めてるんだ!」

だとすると

縦書きの台本の場合、ページの一番左側ということになる。

 

で、ページをめくると最初のセリフが

「そしてトッピングは福神漬よりラッキョウが好きなんだ!」

ならば

これが書かれているのはページの一番右側に位置する。

 

不思議なもので“セリフがページのどのあたりにあるのか?”を

「一枚の絵画」みたいな感じで頭の中に入れていた。

 

そんな「脳みそに焼印を押す」みたいな覚え方をしていたのだ。

それが良いのか悪いのか、今でもわからない。

でも、自然とそうなっていた。

 

今も多少はその気配は残っているが

昔より「しゃべる内容」を考えながら覚えるようになった。

 

たぶんこれは

脳の瞬発力(丸暗記する力)が無くなってきたので

その代替案として

流れや言葉の意味合いで覚えるしか無いと

無意識のうちに判断してるのだろう。

 

 

これ、僕くらいの年代の役者さんなら

わかってもらえるんじゃないかな?

 

 *

 

どうでもいいことを長々と書いたが

言いたいことは

「日記を書いてる暇があるなら台本を開くべし」

「暗記パンは世の中に存在しないことは重々承知しているが、心の片隅で常に「どこかに売ってないかなぁ」と思ってしまう」

この2つだ。

 

 

くっそう~

あの頃の自分がうらやましいぞ

 

 

 

では、また。