ども、岡田達也です。

 

 

 

昨日、少しだけダフ屋のことに触れた。

最近はトンと見かけなくなったが

ちょっと前まではイベント会場には必ずいたものだ。

(コメントにありましたが特に野球は見かけなくなりましたね)

 

 

僕はダフ屋の持つ胡散臭さが好きだった。

何より見た目が良い。

 

髪型は決まって

・パンチパーマ

・ポマードでなでつけ

・ベレー帽をかぶっている

だいたいこれのどれかだ。

彼らの中でのオシャレなんだろう。

 

そして半分くらいの人が

・色付きのサングラスをかけている

どう考えても老眼鏡、もしくは遠近両用メガネの方が必要でしょ?と言いたくなるが

そこもオシャレを優先している人が多かった。

 

そして9割の人が

・ヨレっとしたブルゾンを羽織っている

当然スーツのほうがキチッとした身なりだが

もしもスーツのダフ屋がいたら逆に怪しすぎて近寄れないだろう。

不思議なものでヨレヨレ、ダボダボ、というのが妙な安心感を生む。

 

そして100%の人が

・おかしな日本語を操っている

「ない人あるよ、ない人あるよ」

……なんだそれは?

日本語端折りすぎだろ、とは思う。

だけど、これが一番しっくりくるから不思議だ。

 

 * *

 

昔々

日本武道館に全日本プロレスを観に行ったときのこと。

チケットは持っていたのだけど

「ダフ屋から買うといくら位なんだろう?」

と興味があって一人のダフ屋に近付いていった。

 

彼らの嗅覚は鋭い。

それまでは「ない人あるよ」と言っていたのに

僕の気配に気付いた瞬間

「アリーナあるよ、2階なら連番ありね。余ってるなら買うよ」

と具体的な条件を提示してくるではないか!

 

正しい表現かどうかはさておき

「おおっ! まさにプロフェッショナルな仕事だ!」

と感心したのを覚えている。

 

残念ながら僕が持っているチケットの2倍の値段をふっかけられたので交渉決裂したが

(そもそも冷やかしなので買う気は無かったけど。おじさん、ごめんなさい)

良い社会勉強をさせてもらった。

 

 * *

 

需要と供給のすり合わせは

今はネットで行うことが当たり前になったけど

やっぱり人との直接交渉も面白い。

 

 

ロンドンで『オペラ座の怪人』を観に行ったときに出会った

イギリス人のダフ屋さんの話も書く機会があれば。

 

 

 

では、また。