ども、油で揚げてもらいたい岡田達也です。

 

 

 

『無伴奏ソナタ』

連日稽古している。

真面目に稽古している。

どれほど真面目にやっているのかは以下の動画を見ていただきたい。

 

 * *

 

で、かなり遅くまで稽古をやっているので、頭の芯が妙に疲れる。

頭の芯が疲れると、いつも以上にアルコールが染みる。

酔いも早くなる。

 

昨日の夜もそうだった。

 

『餃子の王将』で熱々の餃子をハイボールで流し込み

その美味しさに三度ほど涙を流し

大満足で店を出た。

 

そして……

気がつけば、僕はスーパーのパン売り場の前に立っていた。

 

……ん?

まてまて

 

「大満足」したのだろう?

だったら、そのまま家に帰ればいいじゃないか。

 

自問自答してみた。

「おいおい、きみきみ。なぜ、もうすぐ日付が変わろうというときに、パン売り場の前に立って、カレーパンを握りしめているのだ?」

 

もう一人の自分から答えが返ってきた。

「オマエが20代の頃、酔っ払った後は必ずラーメンを食べていたじゃないか。もう、そんな横暴なことはしなくなっただろ? オマエが30代の頃、酔っ払った後は必ずコンビニのパスタを買って食べていたじゃないか。もう、それもやらなくなった。オマエが40代の頃、酔っ払った後は必ずコンビニのおにぎりを買って食べていたじゃないか。もう、それすら卒業した。たまのご褒美に大好きなカレーパンを食べたって許してもらえるさ」

 

どうやら人間の本質というのは、50歳を超えても変わらないものらしい。

 

僕は生涯「節制」という言葉と無縁で生きていくことになりそうだ。

 

 *

 

前置きがやたらと長くなってしまった。

 

僕はカレーパンが好きだ。

 

子供の頃はそうでもなかった。

ある日、母・秀子さんが余り物のカレーで、カレーパンを作ってくれたことがある。

それが、とても、美味しかった。

 

「病院の看護婦さんが教えてくれたの」

そう言って作ってくれたカレーパンは……

 

・残ったカレールーをタッパーに入れて冷蔵庫で寝かしておく

・翌日、食パン2枚の間にそのルーを挟み込む

・端っこを爪楊枝で並縫いしてルーがこぼれないようにする

・油で揚げる

 

たったそれだけのものだったけど

“前日のカレーが見事に別の料理に変身している”

というのが子供心に楽しくて、それ以来、ルーが余るたびに作ってもらうようになった。

 

これがカレーパン好きになったキッカケ。

 

 

カレーパンなんて

そもそもがパンだし

オマケに中にカレーが入っているし

さらには油で揚げてあるし

高カロリーの王様みたいな食べ物だけど、今でも酔うと思わず食べてしまう。
 

今夜こそスーパーに立ち寄ることを禁止しよう。

 

……無理だろうなぁ

 

 

 

では、また。