ども、夢を覚えている派の岡田達也です。
僕だけではなく、多くの役者がそうらしい。
“本番直前の役者はとんでもない夢を見ることが多い”
不思議だが、役者にはよくある話だ。
大抵の場合は
「セリフがまったく入っていないのに舞台に立たされる」
「何の準備もできていないのに急遽本番をやらなくてはならなくなった」
これが基本パターンで、あとはこれらの変形バージョンだ。
夢占いなどさっぱり詳しくないが
これは、きっと、
“心理的にかなり追い込まれている”
ことが想像される。
初日を前に、極度の緊張から、無意識のうちに自分を追い込んでしまってるのだ。
まぁ、職業病と言っていいだろう。
幸か不幸か、今回、まだ、それ系のイヤな夢を見ていない。
本番を直前に控え、緊張感は高まっているはずなのだが。
その代わりと言っては何だが、昨日、妙な夢を見た。
*
キャラメルボックスのメンバーが全員、居酒屋に集まっていた。
OBも、OGも
関係スタッフさんも
みんな、みんな登場した。
この劇団に関わって27年ほど経つが、こんな夢、見たことない。
……ひょっとして、私は今、寂しいのだろうか?
*
最初は津田匠子先輩だった。
「あんた、まだ芝居も人生もナメてんの?」
古いお客さんはご存知だろう。
僕が初めて津田さんとお芝居させてもらったとき、僕の態度に業を煮やした先輩に
「あんたはナメてる! 「頼重」(よりしげ・僕の役名)じゃなくて「ナメ重」よ!」
と言い放たれた経験がある。
何歳になっても後輩は後輩だ。
先輩には頭が上がらない。
*
次は上川隆也先輩が自慢気に言った。
「俺、八千草薫さんにダメ出しされたぜ(ニヤリ)」
これは僕が寝る前に『執事 西園寺の名推理』の記事を読んでいたからだろうか?
先輩の「どうだ? いいだろう?」という自慢してくる感じ
ニヤリ笑う笑顔
たしかにそれは日常の関係性ではある。
だが、まさかそれが夢の中まで再現されると思わなかった。
*
次は小多田直樹だった。
「達也さん、次に30-DELUXに出演するとしたら僕と早乙女太一くんとどっちですかね?」
夢の中までキチンとボケてくれている。
これまた日常通りだ。
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近江谷太朗先輩が似てるのか似てないのかわからないモノマネで言った。
「どうも、浅利慶太です」
(『越路吹雪物語』で浅利慶太役で出演)
いつもの先輩だ。
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西川浩幸先輩が来て言った。
「たっちゃん、お金ちょうだい」
これまたいつもどおりだ。
*
みんながぞろぞろと帰る中、大内厚雄が残って言った。
「僕はまだ飲みますよ。一人でも飲みますよ」
*
僕は「追い込まれている」のでも「寂しい」のでもなく「疲れている」のだろうか?
この日常の感じ
怒られて
笑わせて
ツッコまれて
ツッコんで
ひょとすると、それが僕のビタミン剤だったりするのかもしれない。
それを欲してるだけなのかもなぁ。
*
なんとかして
自分の見たい夢を見られないものだろうか?
では、また。