ども、名言をメモする岡田達也です。

 

 

 

イチロー選手がマリナーズに復帰した。

 

まぁ、なんとも、嬉しい。

 

自分より年下にもかかわらず、すでに神々しささえ感じさせてくれる44歳。

この男には、どこまででも、いつまででも、走っていてほしい。

50歳は、この44歳に付いていきたいと思う。

 

 

で。

個人的に思っていたことがある。

イチロー選手は野球のユニフォームならどこのチームのものだって似合う。

似合うけど……

マリナーズのユニフォームが一番似合ってる、と。

 

で、昨日。

番記者さんがイチロー選手にこんなことを言った。

「マリナーズのキャンプ用のユニホーム姿がごく自然に映りますね」

 

それに対する返答にシビレた。

「僕より似合う人はあんまりいないはずです」

 

おおっ!

なんてこった!

この切り返し!

本人が似合うという自覚があるんじゃないか!

なんて自信に溢れ、ウィットに富んでるんだろう。

 

実にカッチョいい。

 

 *

 

一方。

この日記で何度も書いてる話だが……

 

役者は舞台に立てば衣装を着るけど、基本、稽古場ではジャージだ。

若手も、中堅も、ベテランも、みなジャージだ。

男も女もジャージだ。

つまりは役者の戦闘服であり、ユニフォームでもある。

 

僕が入団したての頃

ジャージを着て稽古場に立ったところ演出の成井さんにしみじみと言われた。

「きみ、ジャージブスだなぁ」

 

「ジャージブス」

言葉の通りの意味だ。

「ジャージが似合っていない」ということである。

 

「こんなジャージブス見たの、西川浩幸以来だよ」

 

ええっ?

西川さんもそうだったのか?

今、あんなにカッコイイのに……

 

先程も書いたが、ジャージは役者にとってのユニフォームだ。

これは致命傷である。

 

今ならわかる。

 

ジャージを着こなすには

顔、形(体型のこと)なども大事だけど

それ以上に

経験と自信が必要だ。

それが備わって初めて似合うようになってくる。

 

踏んだ場数

そして

流した汗と涙の数

これらが大きく物を言うのだ。

 

芝居未経験の

ド素人で

サラリーマン上がりで

オカマ疑惑がかけられるような男に

ジャージが似合うわけないじゃないか……

 

あぁ

あのときの自分を抹消したい。

 

 

大丈夫。

イチロー選手ほどのことは言えない

だけど、僕だってさすがに今なら「ジャージブス」とは言わせない。

もし言われたらグーで殴るから、誰も言わないと思うが。
 

 *

 

また口にしてみたいセリフが増えた。

「僕より似合う人はあんまりいないはずです」

 

くーっ!

いつの日か言ってみたものだ。

 

それともう一つ。

「皆さん、よく『50歳まで』という話をされることが多いですけど、僕は最低50歳といつも言っているので、そこは誤解しないでほしいですね」

 

 

芝居に置き換えるなら70歳あたりだろうか?

 

 

 

では、また。