ども、バッグ好きの岡田達也です。
“誕生日のプレゼントに何をあげようか悩む”
という作業は、なかなかに難しかったりする。
贈り物というのは、基本的には何でも喜んでもらえるものだとは思う。
それでも
こだわりが強い人や
趣味が偏っている人など
手強い相手を満足させるのに頭を悩ませる事は多々ある。
まぁ、それはそれで楽しいのだけど。
逆に“これを渡しておけば間違いなし”というわかりやすい人もいる。
僕の母・秀子さんがそうだった。
*
サプライズも良い。
が、ずいぶん前から母には欲しいものを確認していた。
「誕生日プレゼント、何が良い?」
「何でもいいよ」
「ま、ま、そう言わずに。強いて挙げれば?」
「ん~、私、足先が冷たいから、何か温めるものかな~」
「ほうほう。他には?」
「バッグとか」
「あぁ、なるほど」
確かに、あまり物を持たない彼女にしては、バッグだけはたくさんあるもんなぁ
「私ね、自分でも不思議に思うんだけど、どういうわけかバッグが好きなの(笑)」
あ~!
わかる、わかる!
僕も気に入ったやつを見つけるとついつい買い替えてしまう人なんですよ!
同じようなやつ持ってるのに欲しくなるんですよ!
「へぇ、あなたもバッグ好きなの? 同じだわ。血かしらね?(笑)」
かもしれませんね(笑)
その年から
ダウンのレッグウォーマーだったり
普段使いできるバッグだったり
部屋で履くもこもこスリッパだったり
買い物用のバッグだったり……
と、足元とバッグを交互に贈っていた。
数年後。
さすがにマンネリのような気がしてもう一度確認した。
「誕生日プレゼント、何が良い?」
「何でもいいよ」
「ま、ま、そう言わずに。強いて挙げれば?」
「ん~、私、足先が冷たいから、何か温めるものかな~」
「ほうほう。他には?」
「バッグとか」
「……」
全く同じだった。
何も変わってなかった。
ま、人の好みなどそんなものかもしれない。
だから母へのプレゼントで頭を悩ませたことはなかった。
どちらかを贈れば間違いないのだから。
*
母が亡くなってもうすぐ2ヶ月。
もう会えないことも話ができないこともわかってるし
頭では理解しているつもりだけど
それでもやっぱりまだどこか不思議な気分で。
今週の土曜日、秀子さんの誕生日なのだが
なんとなく、ぼんやりと
プレゼントを考えてしまう自分がいる。
ま、考えると言っても足先かバッグの二択なんだけど。
お母さん
たまには違うものでも良かったんじゃないですかね?
え?
それでもバッグが良いですか?
血ですかね(笑)
* * *
昨日、載せ忘れてました。
『アンフェアな月』のメンバーです。
今日から本格的な立ち稽古でございます。
では、また。