ども、大物感が欲しい岡田達也です。

 

 

 

舞台『アンフェアな月』

顔合わせ&読み合わせが行われた。

 

 *

 

ここだけの話……

読み合わせが苦手だ。

 

もう来月には50歳を迎えるというのに

世間的には良いオトナなのに

普段はジャイアンと呼ばれているくせに

根っこが小心者の僕は

テーブルの下で膝をガクガク震わせている。

 

劇団の読みあわせならまだいい。

何より知った顔ばかりだし

キャラメルボックスの場合は

稽古場の床に直に座って、車座になって読む、みたいな

非常にラフなスタイルの読みあわせなので気も楽だ。

 

だが。

昨日のような“ちゃんとしたお芝居”の場合

(キャラメルボックスがちゃんとしてないという意味ではありません)

テーブルが四角く囲ってあって

出演者の名前が印刷してあって

それがテーブルに貼ってあって

座る席が決まってて

まるで“自分が一端の俳優”のような扱いを受ける。

 

この扱いに慣れてない。

非常にくすぐったい。

私のようなただのアル中など地べたで十分なのだ。

かと言って

「すみません、僕は椅子じゃなくて地べたに座らせていただきます」

なんて言い出したら

「こ、こいつ、何者だ?」

と思われそうなので絶対に言えない。

で、仕方なくパイプ椅子に収まる。

 

慎重に辺りを見回す。

わらわらと人がいる。

わんさかと人がいる。

キャストだけじゃない。

スタッフさんがいる。

お偉い感じの人がいる。

「あんた誰?」と訊きたくなる人がいる。

役者一人に一人ずつマネージャーがいる。

この人たちがみんな読み合わせを聞いていくのかと思うとゾッとする。

 

そんな状態の中で自己紹介をしたのだが

あまりの緊張に妙にへりくだった挨拶をしてしまった。

その後、所属事務所の会長に

「……なんであんな小物感満載の挨拶するんですか?」

と釘を差されてしまったくらいだ。

 

まずい……

顔合わせ早々、小物であることがバレてしまった……

 

篠田麻里子ちゃんなんて、あんなに堂々としているのに

まだ31歳だというのに

 

雲泥の差じゃないか……

 

 *

 

芝居はハッタリだ。

……と思っている。

 

いつだって本気のハッタリだ。

 

精一杯の

目一杯の

真剣勝負のハッタリだ。

 

舞台上では何とかそれができるのに

どうして日常生活ではできないのだろう?

情けない。

 

 

まぁいい。

ここからだ。

ただのアル中の小物じゃないところをお見せしようではないか。

50歳になって最初の舞台だしな。

頑張って小物から脱出しよう。

 

チラシ、できました。

間もなく出回ると思います。

 

 

 

では、また。

 

 

 

追伸

 

『達也汁』追加発注してくださったそうです。

早ければ今日、遅くとも明日には届きます。

よろしければどうぞ。