ども、野村からの古田からの岡田達也です。

 

 

 

東京ハートブレイカーズ

『サブマリン』

初日の幕が開いた。

 

 

 *

 

朝から仕込んで、場当たりやって、ゲネプロやって、初日をやって

と、大変なスケジュールであったことは間違いないけど。

 

……ダメだ

このおっさん、舞台上で完全に息切れしとる……

 

いやいや、誤解なきように読んでいただきたい。

 

出来が悪かったという話ではない。

お芝居はちゃんとやった。

精一杯やった。

 

やったんだけど、

舞台上で“追いつかなくなりそう”な瞬間が何度もやってきて、それが怖くて怖くて仕方がなかった、という話。

 

「ん?何が追いつかないのだ?」

と思われるだろう。

 

キャッチングとリアクション、だ。

 

 *

 

“多彩な球(セリフ)を投げる俳優”がいる。

剛速球は160キロをマークし、変化球もキレキレ。

そんなピッチャー向きの俳優。

 

それに引きかえ、私は最速が80キロ、変化球はスローボールしか持ってないので、そもそもピッチャーが務まらない。

なのでキャッチャーをやる。

しかもドカベンのように、打率6割超えとかの選手でもない。

やれることはひたすら球を受けるのみだ。

 

速球だろうが、変化球だろうが、荒れ球だろうが、逆球だろうが、ワンバウンドだろうが、とにかく相手のセリフをキャッチする。

それができなければ試合に出してもらえないから。

 

で。

キャッチしてからのリアクションに繋げる。

これならわりと舞台上でウソが少なくて済むし、自家発電しなくて済む。

(……ただの手抜きじゃないのか)

 

ただ、そのためには舞台上でず~っと相手に集中してなくてはならない。

ひたすら共演者の球筋を追ってなければならない。

 

球は、どこに飛んで来るのか、わからないから。

 

 *

 

これまでそうやってやってきたつもりだったが……

 

恥ずかしながら、昨日はバテた。

球を取りに行くのが、いつもより遅くなっていた。

自分自身でそれがわかっているのに体がついて行かないのだ。

 

オマケに早替えの手順を間違えて、舞台上で首藤さんをほったらかしにする始末。

完全に頭が酸欠している証拠。

こういうミスは今後100年先までネタにされるので絶対にあってはいけない。

 

 

スタミナ切れするなんて。

なんとも情けない。

う~ん

ちょっと鍛え直す必要があるな。

 

歳を取るのは悪いことじゃない。

だけど、それを理由に老け込んで良いというわけでもない。

 

がんばれ、自分。

 

 *

 

 

初日前に、粟根まこと先輩がみんなにレッドブルを差し入れしてくださった。

羽が生えるかと期待して飲んでみた。

 

……何も生えてこなかった。

 

先輩、今日はヘパリーゼ買ってくれないかな?

 

 

 

では、また。