ども、北海道ツアーで2キロ増の岡田達也です。
『世襲戦隊カゾクマンⅡ』
北海道最後となる北見公演が終わった。
何とお礼を言えばいいだろうか?
富良野、札幌、旭川、北見
どの会場の盛り上がりも、僕の想像を軽く超えるものだった。
それが、どれほど嬉しかったか。
これから書くことは、ひょっとすると誤解を招くかもしれない。
けれど、僕の本音なので受け取って貰えると嬉しい。
*
鳥取という日本で一番人口の少ない県に生まれ育った僕は、間違いなく田舎者だ。
普通の、ごく普通の、田舎者だ。
僕が鳥取を離れる18歳までに観た芝居は
小学生の時に観た『奇跡の人』
中学生の時に観た『またぎ』
この二本だけだ。
わずか二本。
たった二本。
幸い、二本ともとても面白かったので、今でも印象に残っているが。
だからといって「自分も芝居をやろう!」なんて思うはずもなく、高校生のときなど演劇部の練習を冷ややかな目で見ていたくらいだ。
ただし。
こういうのをもう少し観てもいいなぁ
機会があるなら観てみたいもんだなぁ
そう思った。
*
人生の歩み方を間違って、23歳という遅めの年齢から芝居を始めた。
で。
この世界に携わって、確信した。
芝居は、東京を中心に回っている。
単純な理由だ。
芝居を作るにはお金がかかる。
お金を回すには人が必要だ。
人が最も集中しているのは東京。
だから、どうしても、偏る。
採算を合わせようとするから、観劇人口が多い東京で芝居を打つしか無い。
東京では、毎日、どこかしらで、芝居が行われている。
例えば。
下北沢という街だけでも、毎日、同時に10本くらいの芝居が上演されているのが現状だ。
*
富良野でも、札幌でも、旭川でも、北見でも
僕はお客さんに声をかけられた。
みんなみんなキャラメルボックスを観てくださったことがある方たちだった。
「昔、東京で観てて今はこっちに引っ越してきたんです」
「昔、札幌公演を観てからずっと応援しています」
「昔、キャラメルボックスTVというの観てて、いつか生で観たいと思っていました」
そしてみなさんが同じことを言った。
「ず~っと楽しみに待っていました」
きっと、これなんだろう。
ここに集約されているんだろう。
反応の新鮮さが、東京とは桁外れなのだ。
観劇慣れ
言い換えれば
観劇擦れ
していない。
良い悪い、という話じゃない。
僕も今は東京に住んでいて、面白い芝居に出会える機会を多く持っている。
だからこそ、強く思う。
できる限り、多くの土地に行って、芝居をやりたい。
いろんな地方でお芝居をお見せしたい、と。
(「地方公演」という言葉を嫌う人もいるけど、地方というのは「首都以外の土地」という意味であって、「田舎」を指すわけではないので僕は良いと思います。というか都会の人ほどそう言いたがるんですよ。それは偽善的発言に聞こえて、僕には残念に感じられます)
*
キャラメルボックスの培ってきたものに今更ながら驚かされ
観に来てくださったことに対するありがたさと
お待たせしてしまっている心苦しさと
何だか複雑な気持ちになった。
僕が石油王ならすべての芝居を全国に持っていくのになぁ……
*
来週は基山と黒崎。
どちらも人生初の都市。
お会い出来るのを楽しみにしています。
*
北見のお客さんに頂きました。
北見だから「きたみらい」。
素晴らしいネーミング。
これくらい安直なほうが良い。
では、また。