ども、雨にも負けない岡田達也です。
キャラメルボックスの後輩に温井摩耶(通称・マーヤ)という女優がいる。
現在は子育て中なのでなかなか舞台に立つことができないが、また一緒に舞台をやりたいと思っている。
そんな彼女は『富良野塾』出身。
その縁で、倉本聰さんがキャラメルボックスの舞台を、今は無きシアターアプルに観に来てくださったことがある。
富良野に向かう前、マーヤに探りを入れた。
「富良野で良い店はないか?」
すぐに返信が来た。
「『くまげら』というお店がオススメです」
素晴らしいレスポンス。
持つべきものは優秀な後輩だ。
*
僕は本隊より一足先に富良野に入った。
現地のパトロールをするにはどうしても時間が必要なのだ。
(ま、誰にも頼まれていないがな)
富良野のパトロール中、「こいつは……」と思わせぶりな店構えに出会い、飛び込みで入ったラーメン屋が大ヒット。
思わず、餃子も追加してしまった。
我が嗅覚に狂いなしだ。
ラーメン屋の取り締まりに成功し、十分に満足したので『くまげら』は諦めようかと思っていたのだが、キャスト、スタッフ全員で『クマゲラ』に向かうとの連絡が入った。
ラーメン、餃子の他にも、ビール、ビール、酎ハイ、ハイボール、ハイボールというエナジードリンクも注入している。
お腹はイッパイだ。
果たしてこれ以上食べられるのだろうか?
(……食わなきゃいいだろ)
果たしてこれ以上飲めるのだろうか?
(……だから、飲まなきゃいいだろ)
不安を抱えて合流した。
*
店の中に入ると、いきなり倉本聰先生直筆のお言葉が僕を迎えてくれた。
「雨ダカラト飲ミ
風ダカラト飲ミ
雪モ夏ノ暑サモ飲ム口実
丈夫ナ胃腸ヲモチ
欲ハアリ
決シテアセラズ
イツモニヤニヤ笑ッテイル
ソウイウモノガ
ココニハイル
倉本聰 」
すばらしい!
なんて勇気づけられるお言葉!
先生!
私は、間違いなく、そういう者です!
これ以上食べられるか?
これ以上飲めるのだろうか?
そんな心配をしていた自分が恥ずかしいです。
思う存分、飲み食いさせていただきます。
ごちそうさまでした。
*
先生、あと、一つだけ。
あの~
非常に言いにくいんですが……
宮沢賢治さんに怒られませんかね?
では、また。